今度の問題は『闇喫煙所』。我慢できずに町長自ら煙草吸う

2019.12.18
by tututu
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役場敷地内を全面禁煙にしている奈良県王寺町で、平岡秀隆副町長ら喫煙する多くの職員が、敷地内にある施設の一角でたばこを吸っていたことが明らかになったと毎日新聞が報じています。敷地内を原則禁煙とするルールに違反しており、平井康之町長は「弁解の余地はなく、町民らに謝罪したい。今後は違反行為があれば処分を考える」と話しているといいます。ネット上では記事の中にある『闇喫煙所』という言葉が話題に。他の自治体や会社などでもこの闇喫煙所は存在するのでしょうか?

実はどこにでもある?闇喫煙所問題

問題となった喫煙所がある場所は、一般の人は入らない役場庁舎西隣にある会館の非常階段の下。生け垣に囲まれているため、外部からも見えないといいます。ここが闇喫煙所と化し、コーヒーの缶や吸い殻がいっぱい詰まった黒いビニール袋が置かれていました。

在庁日には1日6、7回の喫煙を認めたという平岡副町長は「ルールは理解していたが、申し訳ない」と平謝り。それもそのはず、実は王寺町は今年の2月、ないはずの喫煙所の存在が報道され、撤去したばかりだったのです。撤去から数カ月後には、愛煙家の職員が非常階段部分の『闇喫煙所』で喫煙を始めたといい、恒常化していたことになります。改正健康増進法が7月に一部施行され、役場庁舎敷地では「特定屋外喫煙場所」以外でたばこを吸えないが、町は役場に指定の喫煙所を設けていないといいます。

いわゆるこの闇喫煙所、奈良県王寺町だけの話なのでしょうか?王寺町の例で考えてみると、闇喫煙所とは全面禁煙の場所のはずなのに、煙草を吸っている場所ということになります。よく聞かれるのは公園。オフィス街にある公園では、昼時ともなれば愛煙家たちが続々と現れ、瞬く間に闇喫煙所と化してしまいます。「厳しすぎる規制で、喫煙者は追い込まれている」「吸える場所が減り続けて肩身が狭い。一服できるのは昼時間の公園だけになった」というぼやき声も…。

遡っていくと、敷地内禁煙のはずの病院で、医師や職員が隠れて敷地内で喫煙し、病院の一角が闇喫煙所化していたケースや、小学校の教員が全面禁煙の校舎内で喫煙していたなどの報道もありました。

受動喫煙対策の強化を目的に、全国の学校や病院、行政機関の敷地内を原則禁煙とした改正健康増進法。7月1日に一部が施行されましたが、東京五輪・パラリンピック開幕直前の2020年4月には全面施行される予定です。飲食店など不特定多数の人が利用する施設も原則屋内禁煙となり、悪質な違反者には罰則が科されることになります。ますます肩身が狭くなる愛煙家の人たちにとって、闇喫煙所問題はどのように感じたのでしょうか?

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