感動要素一切なし?余興で歌謡ショーが始まる中国の披露宴に潜入

 

夜の部参加で気になったあの出来事

夜の部の披露宴に呼ばれたのはなんの問題も無かったのです。ただ夜の部の参加を想定しておらず、昼の部に参加している知り合いとの挨拶がてらお酒を飲んでしまっていたのです。ワインは一本ちかく飲んでしまい、白酒もそれなりに飲んでいた私。

外灘から次の場所まで車で1時間ほど移動し、到着したのは披露宴会場と思いきや新郎新婦の新居。新居に既に親族の皆さんが集結して新郎新婦をお出迎え。親族の皆さんがアレコレ婚礼の儀式的な事をしている間にお茶を飲んでブレイクタイム。

新居の外では爆竹を鳴らし(上海郊外なのでOK)、竹や笹を準備して燃やす儀式を執り行う親族達。友人に聞いても見たことがない光景で意味も分からないとの事でした。広い中国、文化も全く違うのです。

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昼の部から三時間ほどの休憩を挟んで、夜の部の披露宴会場に移動です。

私が通されたテーブル席は友人の東北の友人達。車での移動で「東北の友人が夜の部には参加するよ」と聞いていたのですが、同席したご友人は丸坊主で革ジャン、ベルサーチのマークがセンターに輝くセーターを着ているごつい感じのご友人たち。

赤ワインのボトルを手にとった友人の姿は赤ワインがヤクルトサイズにしか見せません。「東北地方なので飲むんだろうなぁ」と覚悟を決めて一緒に乾杯をしたのですが、乾杯以降は一切イッキなし。というか、それほど飲まないのです。

話を聞くと前日に上海入りして飲みすぎたらしく、また昼の部も参列していて結構飲んだようで、夜の部は軽めの飲酒となったようです。冷や汗をかいて損しました。

日本と違う中国独自の披露宴司会者の演出

夜の部の会場は300名から400名が集まり、会場の中心部に花道が作られ新郎と新婦、そして司会進行の男性が歩いて、広い会場に集まって食事に夢中の参加者にご挨拶。後ろのテーブルからは新郎新婦が見えない状態です。

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完全に食事会と化している会場では親類のおじさんが参加者に「中華」と呼ばれる高級タバコをカートン毎テーブルに置いていき、新郎新婦が両親達と一緒に回って挨拶&乾杯。

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1時間半くらいでお腹も満たされ、そろそろ終わりかなと思い始めた頃に司会者の男性が、花道に戻ってきて歌謡ショーを開始。日本的に言うと余興の開始です。

「幸せなら手を叩こう」中国語バージョンを歌い、参加者に手拍子をリクエストし、出席者が歌をリクエストすれば花道に呼んで、一緒に歌たい、参列者にぬいぐるみを投げて渡し、それを欲しがる参列者。

友人の娘さんの披露宴がいつの間にか「鳥羽一郎歌謡ショー」的な司会者のオンステージ会場と様変わりした披露宴会場。

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また参加者の携帯番号を控えておいて、くじ引きの要領で抽選箱から番号を引いて、電話を掛けて繋がった参加者にプレゼントを渡す。

参列者を任意に集めてニワトリの真似をさせて誰が一番似ていたか?など参列者を飽きさせないよう工夫をしています。

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ただこの辺は披露宴自体が新郎新婦とその両親のためのストーリー仕立てとなっている日本の泣かせる演出を知っているので、日本の披露宴ってのはよく出来ているなぁと感心してしまう瞬間です。

中国では主人公である新郎新婦が各テーブルの挨拶周りの間に、司会者が主役となってオンステージ会場と化してしまう場合があるのです。

日本ではあり得ないのですが、中国ではこれが意外と大ウケ。中国人の参列者が楽しんでいるなら、これはこれでありの演出なのかも知れません。

今回の催し物以外に借り物競争を始めたりと運動会要素が盛り込まれていたりする中国の披露宴に参加すると日本の披露宴とのギャップに結構、笑ってしまいます。

一度中国の披露宴に参加すると、体験談が話のネタになること間違いなしなのです。

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