人材難の日本でも使えるか。中国のレストランで働く配膳ロボット

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AIやlotなどの導入を進める動きが先進国では多く見られ、ロボットの活用にも注目が集まっています。そのなかでも中国は国産ロボットに力を入れている国のひとつで、実は街角のレストランでもとあるロボットが人間の補佐として活躍しているそうなのです。現地在住の日本人著者・ジンダオさんが、自ら著者を務める無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の中で中国語を話して料理を運ぶ配膳ロボットを写真入りで紹介しています。人手不足の解消に一役買うクオリティとなっているのでしょうか。

人手不足解消に。中国語を話して料理を運ぶ中国の配膳ロボット

日本でもこの仕組みが導入されてもいいのかも知れません。何でもかんでも高品質、高サービスを求めるより割り切りも大切ではないでしょうか。

職場の近所にあるレストラン街に新しい店舗がオープン。店内は至って普通の中華料理。店舗オススメの一品が豚の骨髄をストローで吸う料理というのが日本では馴染みが無いのですが、ちょっと他の店舗とは違う取り組みをしています。

配膳を手助けする無人ロボット

豚の骨。インパクトのあるオススメの一品ですが、この一品がちょっとした取り組みではなく、店舗に一台の台車が鎮座しているのです。配膳を行う普通の台車と思いきや、この台車は自動運転で各テーブルに料理を運ぶ配膳ロボットなのです!!

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えっ!?自動運転の配膳ロボット?

つまりこんな仕組みになっているようなのです。

各テーブルにはそれぞれ番地(ロケーション)が振られていて、各テーブルの天井部分には番地を表現する印(QRコード的なもの)が付与されています。

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配膳ロボットにはセンサーが取り付けられ、店舗の各テーブルと通路の位置情報を配膳ロボに保存。配膳ロボットは自身が移動できる通路情報と各テーブルの印情報をカメラで認識しながら各テーブルに料理を配膳するのです。

人間と役割分担をして働く頼もしいロボット

もちろん中国人スタッフも働いているのですが、調理場と各テーブルの配膳の単純作業は配膳ロボットが担当。黙々と調理場と各テーブルを往復。文句すら言いません。。。と思ったら中国語は少しだけ話せるようです。

もしかすると不平不満を漏らさずに献身的に働く姿は人間より使え奴かも知れません。

意外とよく出来ていて、例えばテーブルからはみ出した椅子などの障害物にぶつかると、少しバックして前進。バック前進。を交互に繰り返して移動できる位置を自分で考えているようでした。

人間の作業の一部を支援する配膳ロボットのお仕事

日本ではおしぼり、お冷、メニュー表をお出しして、注文を受けたあと、スタッフが一つ一つ注文を繰り返し、出来上がった料理をテーブルに持っていき、にこやかな笑顔とともにメニューの名前を伝えながらテーブルに置いていくというのが、飲食の基本的な業務の流れかも知れません。

配膳ロボが働く店舗ではメニュー表はテーブルに置かれていて、注文したいメニューにあるチェックボックスにボールペンでチェックを入れて店員に手渡すと、店員がオーダー用のパソコンに入力。出来上がった料理は配膳ロボットがテーブルに運ぶという流れ。

パソコンに入力した時点で配膳ロボットに情報が通知されているかも知れません。運ばれてきた料理は、注文したお客がロボットから自ら取り出して、全ての料理を取ったあとに、ロボットの上部を軽く触ると再び動き出し定位置に戻る仕組み。

人間が行う仕事、ロボットが行う仕事を切り分けて対応していました。

人材難の日本でもあり?な運用になるかも

正直言って、いま時点では何でも全てロボットに任せるというのは難しいと思います。やはりロボットは補助的な作業をフォローする事から始めて、人の一部分の作業負担を減らすというのが手っ取り早い導入になるようです。

配膳ロボットを面白がって集まる客もいるでしょうし、物珍しさから集客に少しは役に立ちそうです。今の日本ではペッパーくんが客案内をしている飲食店があるように、日本も近い将来こんな配膳ロボットが店舗の配膳を担当する日がやってくるかも知れませんね。

今の日本でも中国のように無人店舗をテスト運用したり、ロボットが実印作業のサービスを開始したり、何れは同じ用な流れでロボットや自動認識と呼ばれる技術を用いて作業負荷を分散させたり、省略化する動きが本格的に高まるのではないでしょうか。

今までのサービス品質を保つためにコンビニや飲食のバイトの一部では外国人を雇って対応していますが、外国人労働者すら集まらなくなってしまった場合は、サービス方法を見直す、今回のようなロボットに単純労働を任せるなど、違ったアクションも必要なにかも知れません。

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【著者】 ジンダオ 【発行周期】 ほぼ 週末刊

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