現役医師が警告。見逃されている「睡眠時無呼吸症候群」

 

睡眠時無呼吸症候群の治療

昼間の居眠りや睡眠中の大きないびきのある肥満の人々では睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いので、早めの診断と治療を勧める。ありがたいことに、最近は簡単な検査で診断ができるようになった。従来は一泊入院で行う脳波計付のポリソムノグラフィ検査のみであった。無呼吸低呼吸指数が5を超えると診断となる。しかし、最近では自宅でもできる簡便なアプロモニタ検査があるので、プライマリケアクリニックも診断できるようになった。

治療にはいろいろある。まずは肥満解消のためのダイエットと運動。仰向け以外での体位で眠れるようにする方法や下顎を挙上させる器具やテープなど。無呼吸低呼吸指数が30以上の重症型では、持続陽圧呼吸器具を使うことになる。慣れるまで少し時間がかかるが、慣れると快適な睡眠を楽しむことができる。

私の知人は、家族から大きないびきをかくとよくいわれていたそうだ。頸周りの長さは40センチを超え、口を開けてもノドチンコの先がみえなかった。これらはよく使われる診察所見だ。その後の予約日に行われた検査で最終診断を得て、知人は持続陽圧呼吸治療を受けた。初期の頃は呼吸用マスクに違和感があったが、数日で慣れていった。良質な睡眠を得られるようになり、バスの運転を楽しむことができるようになった。

文献:
Patel SR. Obstructive Sleep Apnea. Ann Intern Med. 2019. 171: ITC81.

image by: Shutterstock

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