心理のプロ直伝、電話応対を「得意技」にするための3ポイント

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様々なコミュニケーションツールが普及する中、リアルタイムに声でやり取りできる電話は相変わらず重宝され、ビジネスシーンでその応対は必須のスキルとも言われます。今回の無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』では心理カウンセラーの吉田こうじさんが、相手の顔が見えない電話応対で失敗しないための3つのポイントを紹介しています。

電話応対で失敗しない心理ポイント

今回は電話でのコミュニケーションについてです。

一人一台と言われるほど携帯やスマホが浸透していながら、新人研修をしていると、「電話で会話することがとても苦手です」という人がすごく多いことに驚かされます。理由を聞いてみると、相手とのコミュニケーションは会話ではなく、テキスト文字や絵文字でやっているというからということのようです。

僕が若い頃は、個人電話を持っているのは、いわゆるヤクザ屋さんくらいなものでした。なので、デートの誘いとかで相手に電話するときには、もれなく相手の「宅電」に架けるしかありません。で、勇気を出して相手に電話すると、大抵は最初に相手の親が出るので、必然的に電話のマナーみたいなものを身につける必要があったし、ときには「マナーがなってない!」と相手の親に叱られたりもするので、自然と電話での受け答えの練習もできたように思います。

でも、今は最初から「個人対個人」で通話が可能なので、電話のマナーについて気を配るなんて必要がないワケで…なので、新人研修で電話応対の練習をすると、成人を超えた大人にもかかわらず、まあビックリするくらい「しどろもどろ」なんですΣ(゚д゚lll)

僕が以前、コールセンターで電話応対などの教育の責任者をしていたからってこともあって、電話応対には敏感に反応してしまうっていうのもあるのかもしれませんが、それでも「しどろもどろさ加減」は、年々、深刻になっているように思います。

とは言え単純に経験不足なだけなので、練習を積めば普通に上手になるものですが、電話の場合は相手の表情が見えないので、対面コミュニケーション以上に気をつけておくポイントがいくつかあります。ということで、今回は電話でコミュニケーションする際に、ここだけは絶対に気をつけたいポイントについてお話ししたいと思います。

ポイント1:リアクションを言葉にする

電話の相手が「ずっと無言でいること」は、経験したことがある人ならかなり不安になることはわかるかと思います。対面であれば、たとえ「無言」だとしても頷くとか、表情を変えるなどのアクションが見えるるのでコミュニケーションが分断されることを最小限防ぐことができますが、電話の場合は相手の姿が見えないため簡単にコミュニケーションは分断されます。かといって、毎回、「はい」とか「ええ」だけだと機械的で冷たく聞こえてしまいます。

想像してください。お互いに目隠しをされた状態で、相手に何かを伝えなければならないとき、その相手からどんな言葉がけをもらえれば「よし!伝わっているな!」って実感できますか?その答えは、「リアクションをいちいち言葉で表現すること」です。

たとえば、「なるほど」「つまり、こういうことですか?」「驚きました!」「嬉しいですね!」など、本当に一言二言でいいので、「ちゃんと聞いているし、理解しようとしてますよ」ということを、細やかに相手に伝える努力が必要なんです。これを一言でいえば「相槌を打つ」ってことなんでしょうけど、ここで伝えたいことは、【対面であれば表情や動作で伝えられるようなことだったとして、あえて細かく言葉に出そう】ということです。

ポイント2:名前を挟み込む

対面であれば、これだけでも心理的な親密度は上がりますが、電話の場合は表情も仕草も何も見えません。聞こえてくるのは声だけです。そんな状況の中でも相手とのコミュニケーションで親密度を高めるには、相手の名前をなるべく多く言うことです。

  • 「なるほどですね」
    →「なるほど。○○さんはそう考えているのですね?」
  • 「さすがですね」
    →「さすが、○○さんですね」
  • 「面白いな~」
    →「○○さんの話は面白いな~」

こんな具合です。相手の名前(苗字)を入れ込むだけで、グッと親密さが増すように感じませんか?これはカクテルパーティー効果(選択的聴取)と呼ばれる心理効果の働きも作用するので、相手の関心を電話の相手であるあなたに向け続けることにも役立ちます。

カクテルパーティー効果とは、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも自分に必要な事柄だけを選択して聞き取ったり、見たりする脳の働きのこと。

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