広がる、誤った印象。再確認すべき「津波てんでんこ」本来の意味

 

ところが、2014年に東洋大の及川康准教授が全国の約800人を対象にインターネット調査を行なったところ、約7割が「津波てんでんこという言葉を聞いたことがない」と答え、津波てんでんこを「薄情だ」「利己主義」などネガティブに受け取る人が多いことがわかりました。

「自分の命を守れ!」という部分だけが一人歩きし、「てんでんこ」という言葉に至るまでのプロセスや、自分を守ることが他者を守ることにもつながるという効果が伝わってなかった。これでは防災教育にはなりえません。

3月11日金曜日の午後2時46分。みなさんはどこで、何をしていたでしょうか?あのときの経験、感じたこと、日常の意味を、幸せとは何かに気付かされたこと。いま一度思い出してください。

私は…JR水戸駅のホームにいて、生まれて初めて死ぬかも、と思いました。そして、周り方の助けがあり、東京に戻ることができました。

風化するのは「災害がおきた」という事実だけではありません。私たち自身も風化しないよう、9年前を思い出し、今に生かしていくことが大切のように思います。

みなさんのご意見もお聞かせください。

image by: Pierre Boutier / Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2020年3月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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