NY在住の日本人3人が見た、ロックダウンの街で起きていること

 

「ロックダウン中のニューヨークの今。」

文・中澤絵里奈

今ニューヨークは、コロナウィルスによる感染拡大防止のために街がロックダウンされ、不要な外出も禁止されているような緊急事態です。正直、中国や日本で感染拡大がニュースになっていた頃は、まるで他人事のように遠い場所での出来事のように感じられたので、まさかその1ヶ月後、10,000km以上も離れたニューヨークでこのような事態になるなんて全く想像もしていませんでした。

ニュースなどで「みるみるうちにニューヨークでも感染者が増え始めているな~」と危惧していたら、3月16日から学校閉鎖、飲食店閉鎖、リモートワーク義務付け、外出禁止令が次々と発令され、あっという間に私たち「ニューヨークBiz」の社員、インターン生たちも在宅勤務をせざるを得ない状況に。

しかも、このニューヨーク州や市による措置決定から実施までのスピードが驚くほど速く、「明日から学校閉鎖!」「明後日から出勤禁止!」という感じで、「そんなにいきなり言われてみんな対応できるの?」と個人的には半ば半信半疑だったのですが、翌日街に出たら本当に人が閑散としていて…。ある意味ニューヨーカーのフレキシブルさに感心してしまいました。

日本はなにかと、決定から実施までに段階を踏んで慎重に時間をかけていくカルチャーだったりするので、こういった一刻を争う非常事態にはアメリカらしいスピーディーな決断力や実行力、リーダーシップが本当に頼りになるなあというのが今回感じた点でもあります。

これは在宅勤務が発令される少し前、いつもより1時間遅い出社時に乗った地下鉄のLライン。

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平日の午前9時半の通勤時間帯なのに、電車に乗り込むとまさかの車両に自分一人だけ…。普段のラッシュ時は人が乗りきれないほど満員になるLラインですが、ニューヨークの多くの企業は在宅勤務令が出る前から早々にリモートワークに切り替えていたようです。

毎日多くの人々が行き交うニューヨークの主要駅、グランド・セントラル・ターミナルも人がまばら…。

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今、ニューヨークでは人との間隔は6フィート(1.8m)以上と定められていて、人と気軽に近づくこともできません。ここまで物理的に人と近づくことを禁止されたのは生まれて初めての経験で(もちろん誰にとっても)、友人と一緒にご飯を食べたり、どこかに出掛けたり、仕事の打ち合わせをしたり、そういった人との交流、日常をことごとく奪ってしまう目に見えないウイルスというのは、本当に恐ろしいなと感じています。

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