NY在住の日本人3人が見た、ロックダウンの街で起きていること

 

そんな中、IT関連と人材派遣業は、今、絶好調だと聞きます。これはニューヨークの日系に限ったことなので、他のエリアではわかりませんが、IT系は、テレワークが中心になった今、zoomやSkypeなどのリモートコミュニケーションのツールのニーズが急に高まった為と思われます。人材系も、この異常事態だからこそ、緊急の解雇、採用が相次いでいるのが要因だと思われます。

当然ですが、飲食を始め、サービス業はかつてないピンチを迎えています。旅行業の中には、一時的だとは思うのですが、全社員レイオフした会社もあるそうです。そして、うちのような零細新聞社も、当然、創業以来の大ピンチです。売上がゼロになったとしても、解雇しない限り、社員の給与は払い続けなければなりません。もう、笑うしかない。笑ってる場合ではないんだけれど。

ある意味、もっとかわいそうなのは、今、うちで働いている短期間のインターン社員たちです。彼らは、日本から期間限定でニューヨークに来ています。中には僕の日本での講演会に来てくれ、感化され、そのまま渡米した人間もいます。華やかなニューヨークの、華やかなマスコミ業に憧れて。有限の期間の中、いる間は目一杯、ニューヨークでのメディア業を堪能したかったはずです。

今回、ふたりの弊社、女性インターン社員に、このメルマガの為だけに、コラムを書いてもらいました。在米20年の経営者である僕ではなく、日本から来たばかりで、いい意味で、まだこの街に馴染めていない、自由のきかない一社員。そんな彼女たちに、今のニューヨークのコロナパニッックの現状をレポートしてもらうのは、非常に意味があると思ったからです。

ひとりは30代前半。日本で編集の職歴を経て、ニューヨークでファッションマスコミを勉強するために彼女は来ました。1年6ヶ月の契約で、今、1年経ちました。このまま契約期間を過ぎても、なんとかニューヨークに残りたい!と思うほど、憧れのニューヨークライフを堪能している真っ只中、でした。

ひとりは20代半ば。シアトルで大学を出てOPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)を取得してきました。西海岸のシアトルからひとりで車を運転し、1週間かけて大陸を横断してニューヨークに引っ越してきたガッツのある女性です。たまの休日も朝からひとりでマンハッタンを歩き回るほど、彼女もこの街が気に入っていました。

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