プラスとマイナスの両面を見てわかる「コロナ禍」からの脱出法

 

在宅ワークが広がることでのメリットとデメリット

会社の経営者としては、テレワークのほうが家賃や光熱費、交通費などの固定費が減るから助かります。ロッカーと仕事ができるちょっとしたスペースさえあれば、オフィスは今の5分の1くらいの広さがあれば十分でしょう。仕事は成果さえあげていれば問題ないわけなので、そういった意味では働く従業員の満足度は上がるでしょうね。電車にのらなくていい、移動時間もなくてラク。

コストが下がり、利益が高く、従業員満足度が高いとなったら、テレワークに動かない理由のほうが少ないですよね。そういう働き方が増えてくると思います。

反面、経営者側からしたら在宅ワークになることで懸念されることもあります。1つには、社員同士のコミュニケーションの低下が怖いです。これまでは会社という1つの場所に集まることで結束感、みんなで作っていくという感覚がありました。しかし、在宅ワークによって接触の頻度が減ります。それによって、これまでコミュニケーションを取ることでうまく回っていた人間関係が少しずつズレを生じ始めるのです。

会議では持ち時間が決まっているから雑談ができない、これまでだったら廊下で話すなどして取れていたコミュニケーションが取りにくくなるなど、ちょっとずつ歯車がずれ始めてくるところもあります。直接声をかけるなど、そういうのも意外と大事じゃないですか。

今注目のバーチャルオフィス「Remo」

今回のコロナでオンライン会議アプリ「Zoom」が注目されました。同時に、急激に利用者が増加したことで「他人が勝手に会議に入ってくる」など、セキュリティ問題が浮上しました。今はバージョンアップして改善されたらしいのですが、セキュリティの問題はオンラインが進むうえで常に気をつけておきたい問題の1つです。

「Zoom」のほかにも「Remo」というWeb会議システムも注目を集めています。これはRemoにログインするとブラウザ上にフリースペースがあり、テーブルにつくとそのテーブルについた人だけでチャットができるなど、おもしろい機能があります。

この「Remo」をバーチャルオフィスとして使うのは面白いかもしれないですね。リモートワークの問題点は、上司や同僚が忙しいのかどうかわからず、聞きたいことがあっても個別に聞きづらいということがあります。

「Remo」は、モニター上に仮想オフィスが表示され、アイコンで居場所などが出るからどこで何をやっているのか一目でわかるんですよ。たとえばAさんは今一人で仕事に集中しているのか、会議ルームでミーティングをしているのかなど。さらにすごいのは、緑は稼働中、グレーは離席中、赤は集中タイムといったように、その人が今どんな状態なのか話しかけなくてもみわかるため、便利です。また、会議の時に全体の話を聞きながら、個別でミーティングを行うといった使い方などもできます。

職場でみんなが着席して、ちょっと相談があるとチャットで今いいですかと言って、でも席にいて話をすると言ったそういうバーチャルオフィスみたいなのは、これからどんどん出てくるのではないでしょうか。

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