決壊すれば被災者4億人か。中国「三峡ダム」が抱える欠陥リスク

 

王維洛氏は2016年11月に、「三峡ダムを取り壊すなら早い方が良い。遅くなれば取り壊せなくなる」と題する文章を発表しています。以下、報道を引用します。

その主旨は、今、取り壊しの決断を下せないなら、将来の影響はますます深刻なものとなり、必要となる資金も増大して取り壊しは不可能となる。

 

現在のところ、三峡ダムの貯水湖に堆積している土砂は19億トンで、長江の水流はこれらを海まで運ぶ力を持っているが、時間が経てば経つほど土砂の堆積量は増大し、30年後には40億トンを超えて身動き取れなくなる。無理やり土砂を海へ流そうとしても、土砂が下流に堆積して流れを遮断することになるから、三峡ダムは取り壊せなくなるというものだった。

中国「世界最大ダム」の崩壊リスク…当局説明を信じ切れない人々

コロナや香港など、対外的な事案が山積している習近平体制が、三峡ダムを取り壊すような大挙に出るとは思えません。三峡ダム建設を決めたのは、李鵬元首相でした。三峡ダム建設は、中国共産党の汚職の受け皿の側面もあり、まともな工事がなされているとはとても考えられません。

中国政府は、どれほど専門家が危険を警告しても、聞く耳はもたないでしょう。このままダムが決壊し多くの人々が命を失うのを座して待つのが関の山でしょう。三峡ダムの決壊は、中国分裂という衝撃をももたらす可能性があります。

それならそれで私はいいと思いますが、長江流域に住む人々は、くれぐれも自身の身は自身で守らなければならないことを胸に刻んでおかなければなりません。


 

kou20200305-s新型肺炎 感染爆発と中国の真実 
~中国五千年の疫病史が物語るパンデミック

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