今年1月、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めるや、現地からさまざまなレポートを配信してくださった無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさん。今回ジンダオさんは、コロナ後初の武漢出張の模様を、テキストに動画をプラスして届けてくださいました。
【動画付き】コロナ後の武漢初出張で感じた街の様子
6月に武漢出張をした際の注意点を前回の記事でご紹介しましたが、実際の街の様子はどうだったのか?気になる方もいるかと思います。
たった数日の滞在でメインは出張のため限られた範囲ですが、肌で感じた街の様子を紹介。
今回は動画で街の様子を撮りましたので、そちらもご覧ください。
上海の虹橋駅の様子
前回も軽く触れていますが、チケットのチェックが厳重でした。もちろん全ての乗客はマスク着用。それ以外は普段の様子と対して変わらず。
乗車待ちの乗客も非常に多い虹橋駅という印象でした。
減便中の武漢への乗客はほぼ満席。車窓から停車する駅の様子を眺めてみましたが、やはり皆さんマスク着用。普段の中国では考えられません。ちなみに中国人に聞くと、このマスク着用はSARS以来との話です。
上海虹橋駅から武漢の移動動画
武漢到着後のタクシー移動
武漢訪問の注意点の記事で触れていますが、トレース情報収集のためにWeChatかAlipayで各場所にてスキャンが必須でした。
ホテルへの移動以外に、工場間の移動や武漢駅の移動でタクシーを利用しましたが、全てスキャンが必要。この辺は上海以上に厳重です。
街の至る場所に健康コード(グリーンコード)を確認が必須のようです。
中国各省の健康コードの取得アプリは以下を参考下さい。
● 各省別健康コードアプリ一覧と出張や旅行で使えそうな国家政務服務平台の登録方法
気になる武漢の街の様子
訪問理由は出張!のため武漢中心地ではなく、郊外に宿泊だったので市内中心部の様子は分かりませんが、移動時に見えてくる街の雰囲気は至って普通。
宿泊したホテル周辺を夜に散歩してみましたが、飲食店は普通に人が集まり、外にテーブルを出して食事などしていました。
武漢の話ではありませんが、上海に住んでいる外国人の中で欧米系の白人やラテン系っぽい顔つきの外国人は、マスク着用していない場合が多いように感じています。中国人はイヤイヤでしょうが、付けています。
やはりマスク着用って大切なんだと思います。
武漢の夜の街の様子動画
真っ暗だった漢口駅の飲食店街
漢口駅の地下には飲食店街が並んでいて、高鉄出発までの待ち時間を潰す意味でも食事をする事が多いのですが、今回も時間を潰すために訪問。ただバーガーキング以外は閉店して真っ暗な空間が広がっていました。
理由は推測になりますが、店舗スタッフが湖北省以外の人で営業再開できていない。数ヶ月の閉鎖で資金繰りの関係で閉鎖。各店舗には3ランクの衛生状態を記載しているので、ランクが低い店舗は今の状況下では営業停止処分など何かしらの理由で営業はしていませんでした。
今まで見かけなかった新アイテム
ホテル、飲食店(チェーン店)、工場に足を運ぶと、今まで見かけなかった品が配置されていました。
それは消毒液。消毒用アルコールを配置している施設が非常に多く、この辺の意識も完全に変わったなという印象を受けました。
工場入場時に追加となった検温チェック
お客様の工場に3社ほど訪問したのですが、全ての会社で取り入れられていたのが検温チェック。用紙に入場理由・社名・名前など記入して提出するのですが、その際に必ず検温チェックが追加されていました。
3名で訪問した会社ではサーモグラフィーでチェック。
中国人A 36.7度 保安スタッフ「好!」
中国人B 36度 保安スタッフ「好!」
ジンダオ 34度 保安スタッフ「!?」
再度検温で36度。
ちなみにハリネズミの体温は34度だそうです。どうやらヒトよりハリネズミに近いらしい。
コロナ発症後、初の武漢訪問の感想
想定はしていましたが、上海に比べるとまだ厳戒態勢という印象でした。ただ日常生活は戻っていて、様子を見ながら生活が行われているという状況。
武漢は大学も多いのですが、上海と同じようにオンライン中心の授業形態を採用しているそうで、普段は若い人を見かけたりするのですが、あまり人とすれ違わなかったのも今回の出張での特徴でした。
どう感じるか分かりませんが飲食関係は普通に営業中。ただ今思うとやたらと店舗の外にテーブルを出していたのは、少し混み合う室内より、屋外の方が距離の確保できるという事なのかも知れません。
仕事の関係上、これからも武漢訪問は多くなるのですが、現地動向を注意しつつ出張していく事になりそうです。
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