数字を読めないと出世しない。ビジネスで大切な「数字力」とは

shutterstock_700211869
 

デキるビジネスマンは数字に強いとよく言われます。しかし、数字をベースに考えることはそう簡単なことではありません。新入社員や経験が浅い人間ならなおさらです。しかし、数字を扱うことでさまざまなメリットが生まれ、提案や企画にも説得力が増すと語るのは、ビジネスパーソンを数学的に変身させる専門家・深沢真太郎さん。自身のメルマガ『深沢真太郎の「~伝える力が身につく~ 数学的思考の授業」』の中で、数字を読む大切さを説いています。

どうすればあなたの部下は数字を読んでくれるのか?

管理職の悩み。いろいろありますよね。経営層との関係やコミュニケーション。部下との関係やコミュニケーション。自分自身のスキル。いわゆるプレイングマネジャーの方はなおさら難しいポジション。今日もいろんなものを抱えながら頑張っている人たちのはずです。

本当に、お疲れ様です。職業柄、ビジネス系の講座や企業研修に招かれます。だから上記のような方々とお会いする機会がたくさんあるわけです。みんな、何かに悩んでいます。今日はその中の「部下」に対する悩みにフォーカスします。

部下×数字力

シンプルに言えば、部下が数字に対する感度が低い。だから思考も具体的にならないし、持ってくる提案もフワッとしたものばかり。根拠や裏付けもないので、その提案を承認できない。結果その部下はもちろん、部門全体の仕事も前に進まない。結果その部門の生産性が落ちる。部門を預かる管理職としては、看過できない問題でしょう。

一般論ですが、プライベートとビジネスシーンの違いはなんでしょう。様々な答えがある問いですが、私は「いちいち理由が要る」という答えがエッセンシャルだと思っています。

例えばプライベートでランチにカレーを食べるとします。なぜカレーを選んだのでしょうか。別に理由なんて要りません。強いて理由を言語化するのであれば、こんな感じでしょう。
「なんとなく食べたかった」
「たまたま店の前を通りがかったから」
「そんな気分だったから」
理由なんて要らない。もちろんそれでOKなわけです。しかしこれがビジネスになると話が変わってきます。

例えば会議を開くとします。なんでその会議をするのか、理由が要ります。取引先に発注をするとします。なんでその取引先にそのサービスを発注するのか、理由が要ります。そしていちいち「ハンコ」が要ります。ビジネスは「いちいち理由が要る」世界でする行為なんですね。

前置きが長かったかもしれません。数字の話をしましょう。

部下は数字を読んでくれない。そんな課題があったとします。というか、ほとんどの企業(その管理職)が持っている課題です。なぜ部下は数字を読んでくれないのか。その答えはとってもシンプル。数字を扱わなければならない理由がないから。あるいはその理由をわかっていないからです。

管理職になるような方はそもそも仕事ができる人です。仕事ができる人は、数字の大切さがすでによくわかっています。だから「そんなの当たり前」としか思えません。

しかし、部下や若手はそうではありません。教えてあげないといけない、気づかせてあげないといけない。そういうテーマなんです。それも管理職の重要な仕事なんです。私が企業研修で「そもそもなぜ数字って大事なんだろうね…?」というアプローチから入るのはこういう理由によるものです。まさにこれも「理由」の話。やはりビジネスでは「いちいち理由が要る」ですね…。

ではどうすればいいか。数字を扱うことのメリットを伝えることです。メリットは仕事によって様々ですね。そこはその現場の仕事を熟知している管理職の腕の見せ所です。

print
いま読まれてます

  • 数字を読めないと出世しない。ビジネスで大切な「数字力」とは
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け