緊迫の尖閣。日本が学ぶべき「対中外交」成功した国、失敗した国

 

日本は、「反中同盟参加」を宣言せよ

アメリカは、日本に協力してくれるでしょうか?私が「尖閣に人を」と書いているのは、アメリカ側の姿勢が大きく変化したからです。ポンペオは7月23日、カリフォルニアで演説しました。

中国との闇雲な関与の古い方法論は失敗した。我々はそうした政策を継続してはならない。戻ってはならない。自由世界はこの新たな圧政に勝利しなくてはならない。

明確な、「中国打倒宣言」です。そして、「反中同盟結成」を呼びかけました。

志を同じくする国々の新たな集団、民主主義諸国の新たな同盟を構築するときだろう。自由世界が共産主義の中国を変えなければ、中国が我々を変えるだろう。中国共産党から我々の自由を守ることは現代の使命だ。米国は建国の理念により、それを導く申し分のない立場にある。ニクソンは1967年に「中国が変わらなければ、世界は安全にはならない」と記した。危険は明確だ。自由世界は対処しなければならない。過去に戻ることは決してできない。(日経新聞 7月24日「『共産主義の中国 変えなければ』米国務長官の演説要旨」)

日本は、アメリカに「尖閣問題での協力」を求めるかわりに、「反中同盟に参加する」という意志を伝えるべきです。そして、貢献するのです。たとえば、

  • 中国がウイグル人を100万人強制収容している事実を非難する
  • 中国がウイグル女性に強制不妊手術をし、民族絶滅政策をしていることを批判する
  • パンデミックの責任を追及する
  • ファーウェイを5Gから排除することを宣言する
  • 欧州や東南アジア諸国に「反中同盟への参加」を求める
  • 台湾の国際機関での地位が上がるよう努力する

などなど。日本は、「平和ボケ」で「へたれ」で「弱腰」の国です。しかし、なんやかんやいっても「GDP世界3位」の経済大国でもある。

結局米中覇権戦争は、日本、欧州、ロシア、インドなどがどっちにつくかで決まるのです。日本はそのことを自覚して、アメリカに勝利をもたらす。「日本に沖縄の領有権はない!」などとトンデモ宣言をしている国より、アメリカにははるかにマシなのですから。

image by : pichitchai / shutterstock

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