もし安倍総理が「二度目の電撃辞任」をしたら株式市場はどう反応する?

 

アベノミクス終了と長期政権崩壊で株売りか

さて、今回安倍首相が電撃辞任した場合には、果たして13年前の9月と同じように相場が動くことになるのかどうかに注目が集まるところです。

第二次安倍政権以降安倍政権はアベノミクスという名をつけて、日銀による強烈な株買いと円安主導を行ってきましたから、実態は日銀だけの功績とはいえ安倍首相の関与度の高いものというイメージは世界的に十分に醸成されてしまっているのが現実です。

すでに2018年10月には戦後最大かと思われた景気拡大も終焉しており、アベノミクスなどという経済成長はとっくの昔に終了しているわけですが、首相辞任がそれを名実ともに明確にすることになりますし、何の成果もなかったとはいえ、長期政権が終了することで政治の安定化が損なわれると判断する海外勢による売りが嵩む可能性は十分にありそうです。

債券市場はすでに日銀の国債買いあさりで市場としてまともには機能していませんから、とくにJGBが積極的に売られるということにはならないのではないでしょうか。

気になるのは為替の動き

問題は為替で、本来首相が辞任することでその国の法定通貨が買われることはないはず。しかし、日経平均が大幅に下落することになれば、むしろドル円はそちらについて下落する可能性も十分に考えられます。

そうでなくてもドルの信認性が損なわれはじめ、ドル安が一つのトレンドになりかねない状況ですから、ドル円は安倍辞任で上昇するとはとても思えないというのが正直なところです。

現時点ではまだご本人が辞意を表明したわけではありませんから、こうした市場予測はいささか不遜ではありますが、国民の期待も全くなく、支持率も急降下し、コロナ対策も皆無の状況ですから、いつステップダウンをお決めになってもなんらおかしくはないですし、実態経済には全く影響がない状況です。

できることなら一刻も早くお辞めになって病気の治療に専念されることが国民の幸せなのではないでしょうか。

当初この秋に消費税減税をシングルイシューにして解散総選挙に打ってでるのではないかとの見方もあったわけですが、どうやらそれも実現不可能に陥っているようで、足元のベストな選択はご自身自ら辞任されることしかなくなりつつあります。

個人的にはいつお辞めになってもウエルカムではありますが、まったくの役立たず政権終了の挙句の果てに辞任劇で相場で損失を食らうことだけは絶対避けたい気分です。

image by : 首相官邸

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