なぜ「抽象化が上手い人」は富裕層になれるのか?具体の世界は貧困の巣窟

 

プライド(だけ)が高く自分が賢いと信じたい人は「ネット上のあおり屋」になりやすい

そして冒頭に戻りますが、この人、実社会で承認欲求が満たされていない典型的な人だなという印象です。こういう人は結構多くて、ネットの世界では頻繁に出没します。 特にSNSは承認欲求を満たすのに格好のツールで、相手を落とすと相対的に自分の立場が上がるという壮大なカン違いを起こしやすい。

そして、相手が悪い、書き手が悪いと主張し、自分が能無しではない、相手よりも賢いことを確認したくなる。 それで相手の主張を認めると、どこか自分が議論に負けたかのように感じ、自尊心が保てないわけです。

だから言われっぱなしでは気が済まず、延々と絡み続ける粘着質になるのもこのタイプです。「ネット上のあおり屋」ですね。相手が車から降りて土下座するまで突っ込みまくるという…笑

だから自分が「読めていない」ことを絶対に認めるはずもなく、書き手が悪いの一点張り。 歩み寄る余地を見出せないのはクリエイティビティがない証拠で、だから稼ぎが悪いのです。

そしてそういう発想であるがゆえに、本人が稼げていないということにも気づいていない。なぜ稼ぎが悪いとわかるか?先ほど述べたように、本人は抽象化能力が低く、抽象的な思考が極端に苦手な人だからです。

文面からも完全に具体の世界の住人で、まったくお金のにおいがしない。 こういう人は稼ぐ仕組みを考えることも苦手なので、単純業務しかできません。だから当人の職業が「FP」なのでしょう。

そしてFPなのに富裕層の顧客がいない、接点がないというのも、一連のツイートを見ればよくわかります。だから余計に「データ示せ」などと言うのでしょう。

まさに「Garbage in Garbage out」

それで思い出しました「Garbage in Garbage out」。これはどういう意味かというと、「ゴミを入れればゴミが出てくる」というデータ分析の世界における慣用句なのですが、残念な頭脳にはどんな情報を入れても残念な結果しか出てこないという意味でもあります。

むろん、ご本人は自分の生き方に納得されているのでしょうから、それはそれで自由。ただ、安易に他人に絡むような迷惑行為はやめていただきたいなあと思います。 結局「情報」というのは批判することには意味がなく、その中身を自分なりに咀嚼し、自分の生活に取り入れようという姿勢を持たなければ、単なる時間の浪費です。

むろん、たとえば山本一郎さんのように、批判コラムがお金になるという職業の人は別です。それと彼の場合は誹謗中傷などではなく、クスっと笑えるシニカルさがあるのが特徴で、ご本人はリアルでは非常に謙虚な人です。 この記事、修正して何かの本で使えそうです^^

具体と抽象を往復するには?

で、大事なのはここからで、ではどうすれば「具体と抽象の往復ができるようになるか」です。 コツは「要するに、たとえば」をつねに意識しながら情報や事象を観察することです。「要するに」は抽象化する作業であり、「たとえば」はそれを具体化する作業なので、これをつねに繰り返すことで、抽象の世界に入れます。

あとは程度問題で、たとえばこのコラムの着想の原点となった「具体と抽象」という著書がある細谷功氏。「地頭力を鍛える」で有名ですが、この人の抽象化能力はさすがとしか言いようがなく、私はまだまだ追いつけていません。

ほかにも山口揚平や落合陽一さんもすごくて、私より若いですが、抽象化能力は私よりも上です。なので彼らの書籍はとても参考になります。

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