「お呼びじゃない」属性の客に冷たい接客をする店員が損をするワケ

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明らかに自店のターゲットではないお客様が来店された場合、どのように接客していいか迷ってしまう販売員さんは少なくないと言います。そんな時はどう接するのが「正解」なのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「そういったお客様は強い目的があって来店されるということが少なくない」とした上で、模範的な接客法をレクチャーしています。

損をしてしまう人

販売員の中には、あることに関して損をしてしまうタイプの人がいます。それは、自分たちのお客様ではない、ターゲットとして狙っている人たちではないお客様が来店された時の対応の仕方です。

例えば、ターゲットとしているお客様が、30代の女性だとした場合、50代の女性が来店された時や、性別の違う男性が来店された時などがこの状況に当てはまります。

こういう場合になぜ損をするかというと、ターゲットではないからと接客をしない、もしくはしにくい雰囲気を作ってしまうからです。

自店のターゲットとは違うお客様は、確かに接客に入りにくいかもしれません。30代の女性向けの商品を扱っているのに、男性客が来店されても、明らかに商品が違うのですから、接客しにくいと思うのは当然のことです。場合によっては、「なぜ入ってきたの?」と思うようなこともあるかも。

ですが、お客様の視点で考えてみると、いろんな理由が考えられます。そのターゲット層のお客様が家族にいて、何か買い物を頼まれたであったり、プレゼントを買いたくて来店したであったり。そうした理由がどこかに必ず存在していて、だからこそ来店してくれています。

ですから、ターゲットとは違うお客様が来店されたということはつまり、何かしらの強い目的があって来店されるということが少なくないのです。そこに対して接客をしない、しにくい雰囲気を作り出してしまっていては、せっかくの売れる機会を逃します。

お客様の視点で言えば、そういう状況は普段自分が行くような店とも違うので、非常に緊張するシチュエーションです。そこで販売員が声をかけやすい雰囲気や、販売員側から商品選びの手伝いを買って出てくれでもすれば、お客様としては安心感が高まり、買いやすくなります。

それがわからないと、損をしてしまう、というのが今回の主旨です。

こういう話をすると、「いや、ターゲットとは違うお客様の中には、時に危険な人(何かトラブルを起こす人)も混じっているから、安易に声かけできない」みたいな話をする人がいますが、それは、接客販売のプロとして人を相手に仕事をしているのですから、判断できてしかるべきことだと言えます。経験が浅くて判断が難しいという人でも、周りのベテランに聞けば良いという場合もあるでしょう。

問題はそういったイレギュラーな話ではなく、ちゃんとした目的を持って来店してくれるお客様に、しっかりと対応することを心がけることは忘れてはいけないということです。こちらから声をかけずとも、お客様側から声をかけやすいようにするとか、工夫はいくらでもできます。少し近い距離を保っておくとかでも良いでしょう。

自店のターゲットとは違うお客様への対応について、もう一度考えてみたいところです。

今日の質問です。

  • 自店のターゲット層のお客様はどんなお客様ですか?
  • そのターゲット層とは違うお客様(年代や性別など)が来店された場合には、どんな対応を心がけますか?

image by:Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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