基本は子への愛情
子供たちの中に、遊ぶ金欲しさに強盗を働いたり、ゲーセンに入り浸ったり、援助交際に走って体を売ったりする子がいるのはなぜでしょうか。 おそらくそれは寂しいからです。
自分の居場所見つからず、孤独感が強いのです。親にわがままも言えず、ガマンするしかない。 それは「自分は親から大事にされていない」「自分はあまり価値のない人間なんだ」という自己肯定感の低下につながり、自分を大事にできなくなります。
そんな心の空虚感を、たとえば自分を売ることで、「自分は必要とされている」「価値を認めてもらえている」と実感して安心する。あるいはモノを買うことで満たそうとする。
そうやって心が満たされないまま愛着障害を抱えて大人になると、お金に執着したりお金遣いが荒くなったり、お金でも人間関係でもトラブルを起こすようになります。
親の愛情が薄いと、子供は精神的に自立できなくなるリスクが高い。 お金は道具。同じ包丁でも、一流の料理人が使えば人が喜ぶ料理が作れる一方、心のねじ曲がった人が使えば犯罪を起こします。同じ道具でもそれを使う人の心のありようによって、その道具はプラスにもマイナスにも作用するのです。
しかし、親からの愛情をいっぱいに受けて「自分は自分でいいんだ」「家族は自分のことを尊重してくれている」という感覚は、自己肯定感、自己有能感を育みます。
自分の存在価値を自分で認められれば、不安にかられることはなく、不安がなければお金に執着する必要もない。 自分の生き方に自信があれば、お金のあるなしで制限や制約を考えることもない。
つまりお金に振り回されることもなくなるのです。同時に、道具としてのお金を適切に使えるようになる。