総理の資質ゼロ。菅義偉氏がTVで言い放った官僚脅しの独裁者発言

 

次にあたしが呆れたのは、9月8日のTBSテレビでの「自衛隊は憲法の中で否定されている」というトンデモ発言です。自民党政権は、これまでずっと「自衛隊は軍隊ではないので合憲である」と言い続けて来たのに、政府見解と真逆のことを言い出した総理大臣候補、一体どうしちゃったのでしょうか?

さすがにコレは失言だったと自覚したようで、菅義偉は翌9日、大慌てで釈明しました。しかし、またいつもの「言葉足らずだったため誤解を招いたかもしれない」というお決まりの前置きをしてから「自衛隊は憲法に違反するものではないというのが政府の正式な見解だ」と述べたのです。前日には「自衛隊は憲法の中で否定されている」とハッキリ発言しているのですから、誤解する余地などありません。どうして自民党の閣僚たちって自分の過ちを素直に認めないのでしょうか?

これまで安倍晋三氏が「憲法への自衛隊の明記」を主張して来たのは「自衛隊は憲法の中で否定されている」からではなく「多くの憲法学者が自衛隊を違憲としている」からです。7年8カ月も安倍晋三氏の右腕として官房長官をつとめて来たのに、その安倍晋三氏がどうして「憲法への自衛隊の明記」を主張していたのかを知らなかっただなんて、それ以前に「政府の正式な見解」を知らなかっただなんて、あまりにもポンコツ過ぎます。

お次は9月10日のテレビ東京での発言です。この番組の「○・△・×」で答えるコーナーで、「消費税は将来的に10%より引き上げる必要はあるか?」との質問に「○」と回答した菅義偉氏は、これからは少子高齢化が進んで人口減少は避けられないと説明した上で「国民にお願いをして消費税は引き上げざるをえない」と述べたのです。

これには、自民党内部からも批判の声が相次ぎました。少なくとも1年以内には総選挙があるのに、このタイミングで増税の話などされては、自民党の衆議院議員たちはたまりません。そして菅義偉は、翌11日、またまた大慌てで釈明したのです。この時は「消費税引き上げはあくまでも将来的な話で、今後10年は引き上げる必要はない」と述べました。でも「あくまでも将来的な話」と言われても、タイムマシンで過去に戻って引き上げることなんてできないのだから、引き上げる場合は100%「将来の話」なんですけどね。

と言うか、そもそもの話として「少子高齢化」や「人口減少」を何とかするのが政治なのではないでしょうか?あの「言うだけ番長」の安倍晋三氏ですら、具体的な方策もやる気もないくせに「出生率1.8」などと、目標だけは掲げていたのです。それなのに、今度の総理大臣は最初から「少子高齢化が進んで人口減少は避けられない」と断言して丸投げですか?そしたら完全に「安倍晋三以下のポンコツ」じゃないですか。

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