ただ、フィリピンでは韓国に対する嫌悪感も小さくありません。というのも、韓国人男性がフィリピンで女性に言い寄り、妊娠させて子供をつくった挙げ句に、責任を取らずに妻子を捨てて韓国に戻るケースが頻発しており、韓国人への不信感が強いからです。こうして生まれた子供は「コピノ」と呼ばれ、フィリピンに3万人以上存在するといいます。
● 韓国人男性がフィリピンで捨てる「コピノ」3万人、フィリピン人女性に広がる「嫌韓」…日本の慰安婦問題を世界に喧伝する韓国の“不都合な真実”
それだけに、ベラポーチさんに対する言いがかりに対して、激怒するフィリピン人が少なくなかったのでしょう。
今回、一部の韓国人が、フィリピン人を「学がない、無知だ」などと罵倒しましたが、韓国人こそ、その知的貧困は致命的です。
まず、戦後、韓国は中華帝国の「千年属国」であったことを否定するために、漢字を廃止しました。それまではハングルと漢字を混在させた文章体系だったのですが、ハングルだけにしてしまいました。
ハングルは表音文字ですから、日本語でいえば、すべての文章をひらがなで表記するようなものです。「貴社の記者が汽車で帰社した」を「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」と書くと、何のことかさっぱりわからないように、ハングルだけの文章体系は同音異義語が多発し、意味の混同が起こりやすくなってしまいました。
加えて漢字を廃したことで、かつての歴史的文書が読めなくなりました。中華王朝の属国だった朝鮮王朝の時代、朝鮮の両班(貴族階級)たちは宗主国の文化に憧れていました。そのために自ら「小中華」を自認していました。
ハングルは李氏朝鮮の4代国王の世宗がつくったものですが、漢字を重んじる両班たちはハングルの使用を拒否し、あくまで中華王朝の漢字使用にこだわりました。ハングルを一般市民にまで広めたのが、日韓合邦時代の日本だったことは、本メルマガの読者の皆さんには常識のことだと思います。
また、現在の大韓民国は自ら独立を勝ち取って建国された国ではありません。北朝鮮には、抗日パルチザンの指導者だった金日成が建国したという物語があります。それ自体がかなり誇張されたものではあるものの、一応、ストーリーとしては成り立っています。加えて、北朝鮮は大韓民国に対抗する形で独立したのであり、あくまでも韓国が敵なのです。
しかし、韓国は朝鮮半島の南北分断のなかで、アメリカから独立させてもらったのであり、自ら戦いに勝利して獲得したものではありません。そうした負い目からも、韓国は「自分たちで独立を勝ち取った」というフィクションをつくりたがります。そうした心理に韓国のリベラル、親北派が乗っかっています。
韓国の保守派は、大韓民国政府が樹立を宣言した1948年8月15日を建国日だと主張しています。しかし、親北派にとって、これでは北朝鮮と敵対して独立したことになってしまいます。そのため親北派は、日韓合邦時に上海に亡命した人たちが設立した「上海臨時政府」を韓国のはじまりだと主張し、その設立日である1919年4月11日を建国日だと主張しています。そうなると、韓国は抗日によって建国されたことになります。
しかし、上海臨時政府はどの国からも承認されませんでした。他国で設立された集まりであり、領土もないものを、政府として認めるはずがありません。また、日本軍と戦ったこともありません。
この建国日論争はまだ韓国国内で決着しておらず、そのために韓国には正式な建国記念日がないのです。