会社やお店がさまざまなSNSを使って自社の仕事や製品、サービスについて説明し、アピールする時代。どんな職種の人もある程度の文章力が求められるようになっています。しかし、読み手が理解しやすい文章というのはなかなか難しいもの。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』には、同僚の文章力に悩む読者からの相談が寄せられています。永江さんはいたってシンプルな「文章上達法」をアドバイス。同僚にその方法を実践させるための伝え方も助言しています。
文章力を高める方法とは
Question
今回は、文章力を高める方法について伺いたいです。私は、社内のブログの管理をしています。自分でも記事を書きますし、同僚が書いた記事のチェック・公開もしています。自分の文章力もまだまだですが、同僚の中には以下のようにイマイチな文章を書く人もいて、悩んでいます。
- 誤字脱字が多い
- 専門家用語を解説なしで記載する
- 口語を使っている(例:~ですよねぇ)
そこで、「自分自身の文章力を高める方法」「他人の文章力を高める方法(適切な指導方法など)」の2つについて教えていただけますでしょうか?(欲張りですみません)どうぞよろしくお願いいたします。
永江さんからの回答
これはすごく簡単で、小説などの本を読むことです。何度かブログにも書きましたが、文章が書けない人はしっかりとした文章を読んでいない人です。漫画やケータイ小説、上っ面のビジネス本ばかり読んでいてもダメで、文豪や文芸作家が卓越した表現で綴った良質な小説を日頃から読んでいれば自分の文章も磨かれます。
誤字脱字が多く口語が多いのは言葉を耳で聞くだけで曖昧に捉えているからですし、専門用語が多いのは読み手を意識していないからです。いずれも名作の小説を読み、名だたる作家たちが読み手の心理を考えて磨かれた文章を読み込んでいれば自然と改善されるはずです。
本を読まない人は何を言っても読みませんが、仕事の品質向上施策として例えば「ブログの質を上げるために良書を読もう」などと伝え、皆さんで名作の短編小説を定期的に読むようにしてみるのは一案かと思います。
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