子供の話し下手、改善は小学校低学年までに。プロが教える家庭教育のヒント

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考えていること、思っていることを上手に言葉で伝えられないと、学校生活では困ることがさまざま生じてきます。友だちや先生に気持ちを理解してもらえないのは辛いもの。どうしたら上手に話せるようになるのでしょうか。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんは、親が子どもの話をしっかり聞いて、的確に質問をはさみながら先を促すことを意識して、せかさず、先回りせず練習すれば必ず上達すると伝えています。

子どもが話下手。上手に伝えるには?

Question

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息子は思ったことを伝えるのが苦手のようです。学校では自分の意見を言ってもなかなか理解してもらえず、イライラしてしまうことも多々あります。どうしたら、相手に自分の意見を伝えられるようになるでしょう。(小学2年男子のお母さまより)

柳川さんからの回答

家族の間では、話さなくても伝わることが多いですが、それに慣れていると、学校では通用しません。また、話したいという気持ちが強く頭の中でまとめる前に言葉にしてしまい、通じなくなる場合もあります。

1.会話のポイントを意識させる

子供の話の意味がわからなかったら、その都度指摘してあげてください。

いつ?誰が?どこで?という質問をして、その答えから親がお手本を示しましょう。そして、子供にもう一度同じ話をさせることが大切です。「そういうことだったのね!〇〇ちゃんが、△△したって言ってくれたからわかりやすかった!」と褒めて、主語などの大切さを教えましょう。

2.促す

子供が話をしやすいように促すことが大事です。あったこと、起きたことを話してもらうとき、その経験をあたかもその場で再現しているかのように思えるような聞き方をします、そのために「どんなことがあったの?」「それについてどう思ったの?」「みんなの反応はどうだったの?」「それで?」「そのあとはどうなった?」のように、事柄と感情を聞きましょう。

3.話す練習をする

子供の話を一通り聞き終わったら、今度は、子供に要約してもらいます。親に質問されたことを、予めはさみながら話をさせます。その際、結論から話をするとわかりやすいことも併せて伝えましょう。

■家庭教育アドバイス…「まずは、親が傾聴する」

子供が話をしやすいようにするには、親の受け答えや「相槌」が大切です。せかしたり、アドバイスをしたりするのはやめ、全身で子供の話を聞くようなイメージを持って、丸ごと受け入れましょう。

具体的には、

  • どんな話でも否定しない(受容)
  • 子供がしゃべった言葉を使って確認する(オウム返し、繰り返し))
  • 要約をしながら話の内容を確かめる(要約)
  • 子供のペースに合わせる(ペーシング)
  • 5W1H(いつ、だれが、どこで、何を、なぜ、どのように)の問いかけ

話し方、伝え方は、トレーニングすることで上達します。子供に合わせて親子で楽しく練習しましょう。

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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