なぜ、このコラボはこれほどの話題になったのか?
ここのところ、アパレル産業が苦戦する中、このような話題になる理由について、考えてみたいと思います。このいいものを業界の通例よりも安く売る戦略が、今の時代に増えている、「いいものをしっかりと選んで、長く着たい」という人たちに、マッチしたのだと言えます。
これまでも、少年ジャンプのマンガ・アニメとのコラボTシャツや、海外ではマリメッコというフィンランドのブランドとのコラボ、中国ではKAWS(カウズ)というニューヨークのグラフィックデザイナーとコラボした商品を販売し、ネット販売含めて売り切れが続出したという、多くのコラボ商品を出しています。
ユニクロとしては、自社で一からデザインするというよりも、著名デザイナーとのコラボで、そのブランドのファンにも買ってもらえる、というメリットがあるため、コラボ商品を開発します。ユニクロのコラボが当たる最大の理由は、どのコラボ商品もターゲットを明確にして、需要が大きい市場に的確に商品を当てているところです。
この、ブランド同士のコラボの動きは、アディダスや、ルイビトンとスープリームなど、スポーツやラグジュアリーブランドにも広がっています。垣根を超えたコラボでの商品を販売すると、もちろん、目新しい、という意味で、ニュースになることも企業にとってはメリットですが、お互いの顧客のうち、相手をしなかった顧客を、自社ブランドの試し買いに引き込むことができます。ただその分、既存顧客のうち、愛着が高い顧客が離れてしまう、というリスクも存在するので、注意が必要です。
いいものを作れば売れる、という時代は、とうに終わっています。そんな中での、新しいチャレンジ、期待できますね。
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