被支配者に「選択と集中」をさせる
富を集中し、獲得するためには、グローバリズムが必要になる。世界で最も生産コストの低い国で生産し、最も高く売れる国で販売する。それにより、最大の利益を獲得することができる。グローバルな競争の果てには、世界的な大富豪が生まれるのだ。
グローバルサプライチェーンをコントロールするのは、一部のグローバル企業であり、その他の多くの企業は下請になる。素材、部品、加工、組み立て等の部分的な工程を担うだけで、完成品は生産できない。価格決定権もなく、自らのビジネスをコントロールすることもできない。下請同士の競争により、常にコストダウンの圧力が掛かる。貧しい企業は常に貧しく、貧しい国は常に貧しい。巨大なビジネス全体をコントロールする者だけが富を得るのだ。
支配者は全体をコントロールし、被支配者は部分を担当する。決して、全体を見せることはない。
個人には人生全体を考えさせないようにする。仕事だけを考え、仕事に集中させる。仕事に集中することが幸せへの道だと信じ込ませるのだ。
国政や外交に興味を持たせず、自分の利益だけを追求するように仕向ける。起業や独立ではなく、組織の一部として働くことを推奨する。
自分の頭で考えるのではなく、マスコミの情報操作を素直に信じることが、独裁者の理想である。同時に、国民には自国が良い国であり、自分は幸せだと思わせる。そのために、マスコミを支配し、情報をコントロールしなければならない。