現場から離れて長い管理職が、苦手な商談を上手くまとめる方法

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あなたが会社の都合で、今までとは違ったジャンルの仕事を担う部署に配置されたとします。その部署であまり経験したことのない仕事を担当しなければならなくなった時、どうしたら良いと思いますか? ビジネス書を読んで学ぶのも良いのですが、もっと現実的な解決法を知りたいですよね。そんな質問がメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さんの元に寄せられました。永江さんは、部下に頭を下げてでも「あるお願い」をすることを勧めています。その「お願い」とは?

会話の解像度を上げるための方法

Question

shitumon

デジタルマーケティング支援企業の役員をしております。海外事業部長として10年以上海外中心の生活をしていましたが、3月からコロナの影響で一旦日本ベースとすることを決断し、海外の顧客は現地メンバーに任せつつ、私は日本企業に対して海外向けマーケティングや海外進出支援の提供をしております。

その際に課題として感じているのは、自身の発言の「解像度の低さ」です。これは「生感」という言葉でも表現できるものです。顧客と話す際に、昼食的な一般論に帰結してしまい、具体的な話ができず、商談の成約率が想定よりも低くなっています。

背景として、新卒からベンチャー企業で海外拠点長をしており、自身で提案をして売り上げていくよりは、マネジメントとして優秀な人間を採用し、ワークしてもらうことに重きを置いてきました。

故に、自身のマーケティング戦略設計能力や、各チャネルの最新情報、事例など自身の中で自信を持って話せることが少ないのが要因かと考えております。

現在は書籍や媒体サイトでの情報をキャッチアップしながら、自社の国内向け案件の運用を一部実施したりして、なんとか細かい部分まで話せるようになろうと考えておりますが、永江さんであれば、マーケティングに限らず、なにかしらの分野で会話の解像度を上げ、「生感」を獲得するためには、どのようなことを行われるか教えてください。

永江さんからの回答

これは簡単で、わたしなら「この人は」と見込んだ優秀な部下にロープレ(編集部註:役割演技。現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれ役を演じ、疑似体験を通じて、ある事柄が実際に起こったときに適切に対応できるようにする学習方法の一つ)をしてもらえないか打診します。初めは恥ずかしいと躊躇するかもしれませんが、それが仕事にとってプラスになるなら小さな見栄やプライドなんてきっぱり捨てるべきです。

おそらく質問者さんは「戦略」は出来ても「戦術」が苦手なのだと思うので、信頼出来る部下に「ごめん、実はちょっと現場から離れて管理職になってからイマイチ商談でうまくいかなくて、一度ロープレしてもらえないかな」と依頼するんです。

ぶっちゃけ上司にそこまで言われて馬鹿にするような人は皆無でしょう。わたしだって、もし上司から同じことを頼まれたら「この人すごいな、普通部下に頭を下げてこんなことお願い出来ないのに」と二つ返事で快諾しますし、今後も一目置く存在になると思います。

image by: Shutterstock.com

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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