隣近所で声がけを。コロナ換気中の窓から子供が転落死する事故が急増

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新型コロナの感染予防対策として有効な「換気」ですが、とくに小さなお子さんのいるご家庭では細心の注意を払う必要があるようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、換気のため開け放たれた窓やベランダから、子供が転落し命を落とす事故が急増している事実を伝えるとともに、消費者庁がリリースした報告を紹介し注意を喚起しています。

換気のために窓を開けているときは子どもに注意

こんにちは!廣田信子です。

コロナ禍の中で、寒い時期でも、換気のために、バリコニー側の開口部のサッシ戸や窓を短時間空けておく機会が増えています。短時間だからと油断して目を離していると、子どもがバルコニーに出たり、窓に上るということをしてしまうかもしれません。

厚生労働省の「人口動態調査」における9歳以下の子供の建物からの転落事故死(2014~18年)では、その発生時期は、7月~8月が圧倒的に多く、冬場の11月~12月、1月~2月では、少数となっています。それは、窓等を開けておく機会が多い時期かどうかが反映された数字だと思います。通常、開口部を締め切っておくことが多い今の時期は、あまり心配はいらないのですが、今年は違います。寒い時期でも換気が求められます。

昨年、7月2日に、「2歳児でも110センチのバルコニーの柵を登れる?」で、住宅の窓やベランダからの子供の転落事故が増えている話を書きました。

その後、消費者庁は、子どもが住居などの窓やベランダから転落し死亡する事故が多く発生している状況を踏まえて、「窓やベランダからの子どもの転落事故に関する注意喚起について」を公表して、注意を促しています。厚生労働省「人口動態調査」、東京消防庁「救急搬送データ」、医療機関ネットワーク事業の事故情報を消費者庁で分析し、次のようなことが報告されました。

窓やベランダからの子どもの転落事故にご注意ください!

 

  • 窓を開けたり、ベランダに出る機会が増えたりする夏頃から事故が増加している
  • 子どもの中でも3~4歳の転落事故が最も多い
  • 2階からの転落でも入院が必要な中等症と診断されている事例が多い
  • 窓が開いた部屋で子どもだけで遊んでいて発生する事例が多い

 

事故を防止するためのポイント

 

● 窓やベランダ周辺の環境づくり

 

  1. 窓やベランダの手すりの付近に足場になるものを置かないようにしましょう。特にエアコンの室外機の置き場所は工夫しましょう
  2. 窓、網戸、ベランダの手すり等に劣化がないかを定期的に点検しましょう
  3. 窓を閉めていても、子どもが勝手に窓を開けないよう、窓や網戸には子供の手の届かない位置に補助錠をつけましょう。換気をする際も注意が必要です。

 

● 子どもの見守り・子どもの教育

 

  1. 子どもだけ家に残して外出をしないようにしましょう
  2. 窓を開けた部屋やベランダでは子どもだけで遊ばせないようにしましょう
  3. 窓枠や出窓に座らせたり、窓や網戸に寄りかかったりさせないようにしましょう

という内容になっています。

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