以前掲載の「弁護士が教える『心理学的裏ワザ』2021年から人生を変える簡単な方法」では、「心理学的ホメオスタシス」を逆手に取った新しい習慣を身につけるヒントを紹介してくださった、現役弁護士の谷原誠さん。今回谷原さんは自身の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』で、物事をスムーズに始められるようになるコツをレクチャーしています。
難しい習慣化を簡単に
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
新年に、今年の目標を立てた方も多いと思います。そこで、今回も、「習慣化」について扱います。
新しいことを習慣化するのは難しいものです。
「毎日、ジョギングをしよう」
「毎朝起きたら、すぐに散歩しよう」
「毎日、簿記の勉強をしよう」
そう思い立つのは、ワクワクしますし、ポジティブな感情になります。しかし、大抵、続きません。前回説明した心理学的ホメオスタシスも影響しています。
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今回は、習慣化しやすくする小さなコツをお伝えします。それは、「始めるまでのハードルをできる限り低くする」、ということです。スムーズに始められるようにする、と言い換えてもいいかもしれません。
例で考えてみます。「公園でジョギングをする」と決めたとします。公園まで距離があります。スウェットに着替えて、シューズやタオル、飲み物などを準備し、車を運転して公園まで行く、となると、準備をする前にやる気がなくなってしまうことがあるでしょう。
始めるまでのハードルを低くし、スムーズに始められるようにするには、心理的な抵抗をなくすことが大切です。まず、準備段階を他の確実な習慣に結びつけます。
たとえば、夜、歯を磨いたら、歯磨きとセットにして、必ずスウェットやシューズ、タオル、飲み物を準備しておきます。朝、歯を磨いたら、歯磨きとセットにして、習慣として、スウェットに着替えます。スウェットで寝るようにすれば、さらにスムーズです。ジョギングの場所は公園ではなく、近場にします。そうすれば、タオル、飲み物を持ってシューズを履けば、すぐに始められます。
例えば、「毎日、簿記の勉強をする」と決めたとします。勉強するために参考書を書棚から取り出し、机に座って「さあ、やるぞ」と気合いを入れるのは面倒です。参考書を書棚から取り出すことすらできない時もあるでしょう。そうやって三日坊主になっていきます。いざ、始めるのは、大変なのです。
そこで、前夜に歯を磨いたら、習慣として、参考書を書棚から出して、始めるページを開いて机の上に置いておいたり、洗面台に置いておいて、朝、歯を磨きなら眺め始めたりします。そうやって、始めるまでのハードルを低くして、スムーズに始めるように工夫します。
そんなことをしないといけないほど、私たちは、怠惰なのだ、ということを自覚し、そんな怠惰な自分を上手にコントロールしていくことが大切だと思います。
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今日は、ここまで。
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