緊急事態宣言下、日本の株価が上昇する6つの理由と空売り比率の異常

 

コロナ大不況の結果が怖い

東京圏だけではなく、大阪圏、名古屋圏、福岡県も緊急事態宣言地域になったが、外出自粛でも、人混みは変わらない状況であり、このままでは、コロナ感染を収束させることはできない。

事実、保健所業務が逼迫して、日本が誇る感染経路追跡もできなくなっている。これに代わる感染防止策としては、感染拡大地域住民の全員PCR検査しかない。この方法を広島市が行うのでその結果を見るべきである。感染拡大は、半分以上が無症状者が移すことが原因であり、無症状者を外面から判断できない。わかる方法は、PCR検査しかない。

それと、私権制限ができる特措法の改正や病院の手配が容易にできる感染症法の改正を急ぐ必要があるが、飲食店には時短ではなく、休業命令を出した方がよい。病院にはコロナ病床の確保を命令できることである。その代わり、命令と補償はセットでないといけない。

個人の強い行動制限、病床の確保などを迅速に行い、死者数を少なくして、早期に経済活動を正常化した方が、経済へのダメージも少ないはずである。中途半端な経済活動をしていると、いつまで経っても感染拡大は続くことになり、経済活動を正常化できない。

この論理が菅首相はわからないようである。菅首相は多くの企業経営者と会い、その人たちが休業により経営が厳しくなることを菅首相に進言するので、コロナ感染拡大を止める方向にないようだ。

今まで述べてきた最悪の方向、心配していたことが、どんどん実現してきている。このままでは日本沈没になると心配だ。

経済的なダメージを恐れた経済評論家達も、コロナ疫病は風邪だと軽く見ていたが、それでは世論が味方しないとみてか、自分の言っていたことを棚に上げて、病院のコロナ対応病床の少なさを問題して、論点転換をしている。

コロナは広がらないや、コロナは風邪だとしたことでコロナ病床確保が遅れたのにである。過去に、コロナを軽く見ていた評論家は、自己批判をしてから見解を変えるべきであるが、そのような態度を取る人は少ない。

しかし、日本の基本は、感染症を安全保障の1つと見た体制を確立していないことが問題なのだ。日本は危機対応体制が不十分なのである。

今後、安全保障の一環として、病院の在り方を含めて、私権制限のあり方など、広範な議論をしていかないと問題を解決できない。CDCなどの機関も必要になる。

病院経営を個人にさせて、コロナ感染症で大赤字を出させても、それは個人の責任としていたことで、個人経営の病院がコロナに参加できなかったことを問題視する必要がある。

医者の倫理観だけで問題を乗り切ることはできない。

それと、一刻も早くより厳しい行動制限を導入した緊急事態宣言にシフトしないと、現状の繁華街の多くの人出では、感染者数は減らない。

その結果は、感染収束できずに、東京五輪の中止になりえる。特に感染力が強い変異種の流行が来ると、感染者数は劇的に増えることになる。

経済、五輪などの複数のことを考えたら、強い外出禁止を早く行うことで収束させた方が経済にもよい段階にきている。

尾身会長も、一層厳しい行動制限が必要であると力説している。

菅首相は、その意見を聞かないで、緊急事態宣言自体を軽くして、宣言したが、それだけでコロナ感染拡大は止まらない。

もう1つ、このまま進むと日本経済の根幹がダメになる危険性もある。日本人の多くを食わすためには、自由主義経済から私権も制限する統制経済化に向かわざるを得ない可能性も出てきた。

それでも、暗い時代にしないためには、個人の心情や宗教、思想の自由と発言を確保しておくことは、最低でも必要である。政党の自由性も必要である。が、しかし、日本人の皆が生きるために、お互い協力していくことも必要になる。

一次産業の農業や林業の復活と再生可能エネルギーへのシフトが必要になる。国力がなくなるということは、石油・食料などの輸入品目が買えなくなることを意味する。

その意味は、輸入品価格の上昇が起きて、民衆には買えなくなることである。円の価値が暴落するからである。このため、日銀ETF買いで、株価は円ベースでは、上昇して暴落をしない可能性もある。

特に食糧、エネルギーが買えないと、今のままでは、生きていけなくなる。人をその産業に向けて移動させるようなことを国家が、行うしかない。農業技術実習生も来なくなるので、今から試行錯誤をしていくことだ。ある程度の計画経済的な産業シフトも考えないといけなくなるを見ている。

コロナ大不況は確実であり、それを見据える計画が必要になったように見る。大きく企業がリストラを行うことになる。

国会議員の皆様には、一次産業へのシフトが起きるような法案の準備をお願いしたい。益々、日本国の経営が厳しくなってきたようだ。経営者である首相に優秀な人が必要である。そして、有能な補助者も必要になる。

さあ、どうなりますか?

image by: yoshi0511 / Shutterstock.com

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