自民党の二階俊博幹事長が火に油を注ぐ発言だ。8日に行われた記者会見で、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言を受けたボランティア辞退の動きについて言及し、「また新たなボランティアを募集する、追加するということ」と語り、波紋を広げている。
二階幹事長が森会長を擁護&ボランティアを侮辱
どうやら二階幹事長には火消しをするという気持ちはないようだ。
女性蔑視発言で辞任を求める声が出ている、大会組織委員会の森喜朗会長について、「発言を撤回したので、それでいいのではないか」と述べ、辞任の必要はないとの考えを示した。時事通信などが報じた。
また、辞退者が相次ぐ大会ボランティアについては、「そんなことですぐ辞めると瞬間には言っても、協力して立派に仕上げましょうとなるのではないか」と発言。
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女性蔑視発言を「そんなこと」と言い放ったことに対して、「国民はものすごくなめられている」「失言にはその方の本音が表れる」など、激しい批判が浴びせられている。
「そのようなことですぐやめちゃいましょうとか」つまりはまあ、国民はものすごくなめられているということだと思います。すぐに忘れて、すぐに許すと思われていると→二階幹事長、ボランティア辞退は「瞬間的」 五輪巡り:朝日新聞デジタル https://t.co/X60eBE56RS
— 鴻上尚史 (@KOKAMIShoji) February 8, 2021
やっぱり、「失言」というのは、その方の本音が表れますよね。二階さんがそんなふうに思っていらっしゃるということは、なんとなくわかるので、あまり驚きはありませんが・・・
二階幹事長 森会長の女性蔑視発言は「そんなこと」 五輪ボランティア辞退でhttps://t.co/GptfPo2R2u
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) February 8, 2021
党はその後、「そんなこと」は「そのようなこと」に訂正すると文書で記者側に通知したと東京新聞は報じたが、二階幹事長の“本音”がこの発言に表れていることは間違いないだろう。
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楽天・三木谷会長が東京五輪開催に懐疑的な意見
東京五輪開催に向けて逆風が吹く中、実業界からも懐疑的な声があがった。
楽天の三木谷浩史会長兼社長は8日、自身のツイッターで「日本を元気にしたいという自分の創業の原点に立ち戻り、(実業界ではタブーだけど)勇気を振り絞ってストレートに言うことにしました」と投稿。
その上で、「『五輪に関しては、現状を鑑み、冷静に開催の見直し、または順延をIOCと協議すべきだ。』あまりにもリスクが大きすぎる」とツイートした。
日本を元気にしたいという自分の創業の原点に立ち戻り、(実業界ではタブーだけど)勇気を振り絞ってストレートに言うことにしました。「五輪に関しては、現状を鑑み、冷静に開催の見直し、または順延をIOCと協議すべきだ。」あまりにもリスクが大きすぎる。
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) February 7, 2021
三木谷氏は前日7日のツイッターでも、「五輪はワクチンが前提だと思っていました」とした上で、「変異種が出て来ている中、本当にそれ無しでも実施するべきなのか?ちゃんと議論をするべきだと思う」と投稿。
「世界がコロナに打ち勝った証という高い志は良いと思うけど、それまでに打ち勝てるのは現実的でなくなってしまった」と発信し、と東京開催に懐疑的な考えを示した。
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五輪はワクチンが前提だと思っていましたが、変異種が出て来ている中、本当にそれ無しでも実施するべきなのか?ちゃんと議論をするべきだと思う。世界がコロナに打ち勝った証という高い志は良いと思うけど、それまでに打ち勝てるのは現実的でなくなってしまった。。。
— 三木谷浩史 H. Mikitani (@hmikitani) February 6, 2021
三木谷氏は菅義偉政権とも近く、影響力が大きい経営者だけに、このツイッターでの発言は波紋を広げそうだ。