「なぜ経営方針書を作るのか?」さえ答えられない企業は成長しない

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今や多くの企業が実践している「経営方針書」の作成ですが、実はその効果を活かしきれていない企業も多いようです。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントの中西敏弘さんが、「経営方針書」を生かしきれない企業の実例をあげながら、その効果を発揮させる方法を紹介しています。

経営方針書を作ったがいいが、会社が成長、前に進まない理由とは?

最近は、多くの飲食企業でも「経営方針書」を作り、会社のあるべき姿、ビジョン、ミッション、クレドなどを明記し、会社の価値観を共有するところが増えてきました。

僕のご支援先においても、コンサルティング契約を行うと、まず最初の2~3ヶ月で方針書を作成し、会社のあるべき姿、会社の基準、方向性を明確にし、社員に提示するところからスタートします。

しかし、実際は「経営方針書」を作るのは作ったが、“作ったまま”、もしくは、活かしきれないままになっている会社が多いような気がします。

以前、あるご支援先において、方針書を数年間作っていたのですが、“作っただけ”で現場でうまく活かしきれていないので、この方針書を現場が活かすような仕組みを作ったり、活かすように教育して欲しいという相談を受けました。

そこで、僕は、毎月の勉強会で、理念やミッションについて考える時間を設けるようにしました。

例えは、「理念をアルバイトにも分かるように説明するのは、どんな説明がふさわしいか?」という課題を与え、グループ内で議論してもらったり…。

また、ある時は、理念、ミッション、クレドの重要となるキーワードを提示し、この意味を深めてもらったり…。

また、ある時は、ある現場のシーン、例えば「ラストオーダー時にお客様が来店しました。さて、どういう対応がうちの会社にとってふさわしい対応でしょう?」というような課題をだし、これを理念やミッション、クレドをもとに考えてもらったり…。

などのように、方針書の中に書いてあることを、社内で深めるようにしていきました。このようなことを1年、2年と継続していくことで、社内で方針書を使って、アルバイト指導したり、社内勉強会で活用したりというような風土が出来上がり、それ以降は色々な機会で方針書を使う事が当たり前のような風土を作り上げることができました。

その結果、それまで停滞していた会社が、少しずつ前進し、売上も店舗数も順調に伸ばすことができたのです。

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