ワクチンで高齢者1000人死亡の可能性も?池田教授が懸念する最悪事態

 

2009年に新型インフルエンザが流行したとき、2009年10月19日から12月21日までの間に1500万人にインフルエンザのワクチンが接種され、107人の死亡例が報告されているが、そのうち98例は65歳以上の高齢者で、ほとんどは接種後4日以内に死亡している。

インフルエンザワクチンに比べて、アナフィラキシーもそれ以外の副反応も遥かに強い新型コロナワクチンを、現在3500万人もいる高齢者の約3割の1000万人に接種すれば、1000人くらい死ぬかもしれないと私は懸念している。それでも、強いアレルギーを起こしたことがない人や、持病のない人はワクチンを接種した方がいいかもしれない。私見では、若い人から接種した方がいいと思う。

多くの人は、ワクチンは自分の身を守るために接種すると思っているだろうが、実はワクチン接種の最大の目的は、集団免疫を確立させて、社会生活や経済を正常に戻すことにある。そのためには、なるべく短期間になるべく大勢に接種して、抗体を持っている人の割合を増やし、実効再生産数(1人の感染者から何人に感染が拡がるかを示す値)を1より低く抑え続ける必要がある。実効再生産数が1よりどんどん小さくなっていけば、いずれパンデミックは終息する。

ただ、懸念材料がいくつかあって、一つは供給できるワクチンが不足していることだ。そうなると、集中的に多くの人に接種することができずに、五月雨式に接種することになる。天然痘のワクチンのように終生免疫ができれば、少人数ずつ接種しても、そのうち接種者全員に免疫が付くので問題はないのだが、免疫の有効期間が短いと、接種をした人も暫くすると、再び感染する可能性が出てくる。

今のところどのくらい免疫が持続するかは不明のようだが、最短で4か月くらい、長くても1年に満たないかもしれない。折角接種したのに、免疫が切れた人が感染し、その人からまた感染が拡がると、元の木阿弥になりかねない。もう一つの懸念材料は、変異型の新型コロナウイルスに対して、免疫の有効性が多少落ちることは免れないということだ。(メルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』より一部抜粋)

※この記事は、メルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』2021年3月12日号より一部抜粋したものです。全文はメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』をご購読するとお読みいただけます。この機会にぜひご検討ください。

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