ワクチンで高齢者1000人死亡の可能性も?池田教授が懸念する最悪事態

 

こういった様々な種類のワクチンはどのくらい予防効果を持つのだろうか。ファイザーのmRNAワクチンは発症予防効果90%以上と喧伝されている。これは、接種した人の90%は発症しないということではなく、ワクチンを打たなかった人に比べて発症率が90%少なかったということで、発症リスクが10分の1になったということだ。

モデルナのワクチンも94.1%ということなので、効果は十分である。若い人の方が効果は高く、18歳以上65歳未満では95.6%、65歳以上では86.4%であった。モデルナのワクチンでは重症化を100%予防できるということなので、数字を信用すれば、すごいワクチンである。中国の不活性ワクチンもアラブ首長国連邦の数字では、予防効果86%であるということだが、それよりかなり低いというデータもある。他のワクチンの予防効果はまだあまり定かではないようだが、mRNAワクチンほどには予防効果は高くなさそうだ。ちなみに、インフルエンザワクチンの予防効果は60%~70%くらいである。

もちろん、いいことばかりではなく接種のリスクもある。生死にかかわることで一番心配なのは接種後のアナフィラキシー(強度のアレルギー反応)であるが、ファイザーのワクチンは20万人に1人、モデルナは36万人に1人とインフルエンザワクチン(100万人に1人)よりは多いが、大したことはない。それよりも、アナフィラキシー以外の副反応が思いのほか酷い。

ファイザーのワクチンもモデルナのワクチンも数週間おいて、2度接種することになっているが、一般に1度目よりも2度目の方が副反応は酷い。例えば、ファイザーのワクチンでは、米CDC(アメリカ疾病予防センター)による100万件の解析で、接種部痛(1回目67.7%、2回目74.8%)、倦怠感(28.6%、50%)、頭痛(25.6%、41.9%)、筋肉痛(17.2%、41.6%)、寒気(7%、26.7%)、発熱(14%、33%)であった。日本では接種例が少ないので、同列には論じられないが、160例のデータでは、接種部痛(1回目80%、2回目79%)、倦怠感(40%、60%)、頭痛(33%、44%)、筋肉痛(14%、16%)、寒気(25%、46%)、発熱(14%、33%)であった。

日本では医療従事者の次に、高齢者に優先的に接種する方針らしいが、持病のある高齢者はしばらく様子を見てからの方がいいと思う。ノルウェーでは接種を受けた高齢者4万3740人のうち、1回目の接種後短期間で23人が死亡して、そのうち13人はワクチン接種との関連が疑われているという。死亡した人の多くは持病があったとのことで、持病がある人は本物のCOVID-19ばかりでなく、ワクチンを打っても死ぬ可能性があるということのようだ。

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