ゼットスケーラー日本・アジア代表の金田博之氏が伝授、マルチタスクがまわらない時の実践的「時間管理手法」

 

何を基準にして重要度を考えるか

難易度とインパクトという軸での見積もりの例がよくないと考える理由は2つあります。

まず、 難易度とインパクトという軸は、要素がかぶってしまっています 。インパクトが大きいタスクは概ね高難易度、もしくは時間のかかる作業となっているので、的確に評価できていない可能性が高いということ。

次に、 難易度もインパクトも評価の仕方が不明瞭である ということ。そのため上司からは「すべてインパクトが大きいから」という回答が返ってきたのではないでしょうか。

実際に、相談者と一緒にその場でこの2つの軸で9つのタスクを重みづけをしてみました。

するとそのほとんどが難易度(高)/インパクト(大)という結果になりました。上司に言われる通り、この軸の切り方だと「全て今やらなければならない」という結論になります。

この2つを鑑みて、 まずは 重要度×緊急度の2軸で分ける ように考えましょう。これで2つの軸がかぶることはなくなります。

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このときに大切なのが、 重要度を決める基準 です。 緊急度はざっくりでも時間軸にタスクを並べてみると整理ができます。

重要度というのは、TPOによって変わってきます。

例えば、あなたがどうしても仕事を休めないときに具合が悪く病院に診察を受けに行ったとします。そんなに重症ではないので病院側からしたら重要度は高くないため、他の患者様を優先することがあるでしょう。しかしあなたからしたら超重要な事態なので、雑な対応をされたら困ります。

1つの診察というタスクに対しても、このように立場(基準)が変われば重要度は全くことなるのです。

相談者の例では、何を基準にインパクトの大小を見積もっていたのかがわからないので、そこが上司に伝わらなかったのだと考えています。

ですので、 重要度を測る軸を決めることがタスク管理・時間管理の第一歩 とも言えます。その上で、緊急度の2軸で整理しタスクの優先付けをするのです。

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