少子高齢化が急速に進んでいる日本だからこそ「年金制度」が必要な訳

 

さて、少子化の問題が深刻になり始めたのは昭和50年に合計特殊出生率(女性が生涯に産む子供の数)が2.0を下回った頃です。合計特殊出生率が2.08を人口置換水準と言いますが、この値を下回ると人口は減っていきます。昭和50年から合計特殊出生率は2.0を下回り始めました。

将来は人口が減っていく事になると見込まれるようになったため、少子化対策が必要になっていきました(さらに高齢化率は昭和45年から7%になって高齢化社会となし、平成6年に14%になって高齢社会になり、平成19年に21%になって世界初の超高齢社会に突入した)。

戦後の昭和の時期は第一次ベビーブームの昭和22年から昭和24年頃の事を言いますが、この頃の合計特殊出生率は4.5とかなり高い水準でした。ところが日本は昭和30年から高度経済成長に乗り、工業化が進み、農業離れが進んでいったので子供を労働力と捉える考えも薄くなり、そこまで子供は産む必要は無くなっていきました。ちなみに発展途上国なんかは子供が十数人とかすごい子沢山ですが、それは子供を労働力とみなしてるからです。

しかしながら人口が増えると、その増加した人口を養うための食糧が必要になるので、無理な過耕作や過放牧などで環境が破壊される原因になります。土壌の力を超えた農業をするので、砂漠化が進んでいきます。あのサハラ砂漠の下のサヘル地帯とかは有名ですよね。沢山の人口を養うために、何とか耕せる土地でひたすら耕作するから土地がダメになって、砂漠化が進行する。

また、中国の人口は世界一ですが、昔から散々環境破壊してきたせいでモンゴル自治区のゴビ砂漠とかシンチャンウイグル自治区あたりのタクラマカン砂漠から飛んでくる大変な黄砂に悩まされている。昭和30年代の毛沢東の大躍進政策から徹底的に森林伐採してきたからですね。無茶な工業化が自然を壊した。あと、日本上空には常に偏西風が吹いてるから、その風に乗って黄砂が飛んでくる。

このような森林伐採や過耕作は環境破壊が進むので、先進国側としては発展途上国に対してそんな事はヤメロって言います。しかし、今までは先進国が散々経済の発展のために環境を顧みずに経済を発展させてきたので、発展途上国からしたら善意の押し付けみたいになって反感を買う(まあ、日本も昭和30年代から昭和40年代ごろの高度経済成長期は環境をないがしろにしてたので物凄い公害だらけでしたけどね^^;)。

特に人口の急激な増加は確実に環境破壊を進行させる。現在は世界で76億人ほどいますが(もう地球が養える人口の限界)、2050年には100億人近くが見込まれています。日本は人口は減り続けますが、世界人口は毎年8,000万人ずつ増えている。

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