酒イジメに激怒。現実味を増してきた愛飲家の「日本酒民党」結党

 

今後は、グローバルなサプライチェーンを前提とした産業と、国内で完結する産業をバランス良く育成することが重要になるだろう。国内完結型の産業で、海外企業と差別化可能で、輸出が見込める産業とは何か。その最有力候補は、日本独自の発酵技術を活用した酒造業だと思う。

日本の酒造業のレベルは高い。日本のウイスキー、日本のビール、日本のワイン等は海外からも高い評価を得ている。また、日本の伝統的産業である日本酒、焼酎についても、海外のファンを獲得しつつある。酒は、高付加価値商品、ブランド商品になり得る。

日本だけでなく、世界中の市場で販売できる。これまでは世界市場を意識した商品開発、市場開発等は消極的だった。もし、日本が発酵立国を提唱し、国家プロジェクトとして取り組めば、世界市場制覇も可能だろう。

3.健康で楽しいお酒が飲める国づくり

国内向けの政策としては、「健康で楽しいお酒が飲める国づくり」を提唱する。昔から「酒は百薬の長」と言われる。適度な量を守れば健康に良いのだ。先天的にアルコールが苦手な人がいるが、最近はノンアルコール飲料も増えている。ノンアルコール飲料も広義の酒に含めてもいいのではないか。

良いお酒が作れる国とは、良い穀物が育つ気候、土壌、水資源等が必要である。日本は減反政策によって、米の生産を抑制しているが、酒の輸出やバイオマス燃料としてアルコールが使われるようになれば、更に米を増産することも可能になる。

化石燃料を減らし、米を増産することで、食料自給率とエネルギー自給率の両方を上げることにつながるだろう。食料とエネルギーを国内生産することは、安全保障上も望ましいのである。

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