地方公務員の“心を壊す”総務省が打ち出した「心のケア」という偽善

 

AIやデジタルを駆使し、「人が関わるべき仕事」と「AIが関わる仕事」の選別をする。その上で「1日の労働が8時間」を超えない仕組みを、制度設計を徹底する。たったこれだけでも、現場の負担は軽減されます。そして、「人」に投資する。地域社会のリソースとして役場が活用されるように人材を育てるのです。

コロナでは日本がデジタル後進国であることもバレてしまいました。今だに、ファックスでやりとりしているという時代錯誤もバレてしまいました。アプリひとつまともに作れない会社に外注し、謎の利権主義もバレバレです。

働く人たちが、精神的にも、肉体的にも、社会的にも、健康で働ける職場を、本気で作ろうと考える官僚はいないのでしょうか。「人」を経済活動の単なる「手段」としている限り、状況が改善されることはありません。

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した2020年4月前後に、少なくとも1都13県で自治体の職員が「過労死ライン超」の、月100時間を超える残業を余儀なくされていました。月200時間を超えたケースも相次いでいて、山口県では最も長い職員で266時間、福井県では232時間、千葉県では217時間に達していたとされています(NHK調べ)。しかも、その中には多くの非正規公務員が含まれていて、時間外手当は一切なかった」という訴えが非正規公務員から出ていました。

あれから1年。“実態”はどうなっているのでしょうか。総務省には是非、そのあたりも調査願いたいです。みなさんのご意見、お聞かせください。

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