セブンイレブンとトヨタが教えてくれた「利益を出せる企業」の特徴

 

われわれの事業は何か。何になるか。何であるべきか

<われわれの事業は何か>

「出発点は一つしかない。顧客(マーケティング)である。顧客の価値、欲求、期待、現実、状況、行動からスタートしなければならない」

「二つの意思決定後でなければ、マーケティングの目標は設定できない。“集中”と“最適市場地位”の目標である」

“集中”と“最適市場地位”の目標設定は、顧客の“評価基準”に基づいて意思決定されるもので、基本的に“一番”が求められます。「一番になるもしくはなれる市場」に“集中”しなければならない。一番になるための基本はイノベーションや差別化で、勇気ある決断や差別的強みづくりのうえで、資源の集中化と実行が求められるのです。

<われわれの事業は何になるか>

「『われわれの事業は何か』との問いに対する答えのうち大きな成功をもたらしたものさえ、やがて陳腐化する。せいぜい10年が限度である」

「市場動向の変化、特に人口構造の変化。経済構造、流行と意識、競争状態の変化によってもたらされる市場構造の変化。最後に『今日の財やサービスで満たされていない欲求は何か』を問わなければならない。この問いを発し、かつ正しく答える能力を持つことが、波に乗るだけの企業と成長企業の差となる」

<われわれの事業は何であるべきか>

「『われわれの事業は何であるべきか』との問いも必要である。現在の事業をまったく別の事業に変えることによって、新しい機会を開拓し、創造することができるかもしれない。この問いを発しない企業は、重大な機会を逃す。考慮すべき要因は、社会、経済、市場の変化であり、イノベーションである。他社のイノベーションも含め」

加えて<われわれの事業のうち何を捨てるか>

「不可欠なステップとなるものが、既存の製品、サービス、工程、市場、最終用途、流通チャネルの分析である。『それらのものは、今日も有効か、明日も有効か』『今日顧客に価値を与えているか、明日も顧客に与えるか』『今日の実態に合っていないなら、いかに廃棄するか。資源や努力を中止するか』体系的に問わない限り、明日はつくれない」

ふたたび鈴木敏文さんの言葉を聞きます。

「『変化、変化』といいますが、本当に変化を肌で感じているか、是非自問自答する必要があります。もし、大きく世の中が変化していることを肌で感じていることができているとすれば、及第生と言えます。どれだけ仕事に対して問題意識をもって打ち込んでいるかは、必ず数字になってきます」

「『商売がうまくいかない』『経営が苦しくなった』という人は、世の中の変化に対応できなくなったからです。同じものをずっと続けて行けばお客様が飽きて、逃げて行くのは当たり前です。お客様は差別化を望んでいるのです。差別化とは自己主張をもつことです。横並びでいいという時代は、もうとっくに過去のもになっています」と言われます。

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