自民党の老害閣僚と同類。河村市長や張本勲氏が炎上の火に油を注ぐワケ

 

それは、金メダル事件の4日後の8月8日、今度は野球解説者の張本勲氏がやらかしたからです。もう、さんざん報じられているので今さら感もありますが、8月8日のTBS『サンデーモーニング』で、張本勲氏は、東京五輪の女子ボクシングのフェザー級で金メダルを獲得した入江聖奈選手について、次のように述べたのです。

「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね。見ててどうするのかな。嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」

この人の同番組での暴言は以前から何度も問題になって来ましたが、さすがにこれは一発でKOでしょう。完全な女性蔑視である上に、ボクシングというスポーツに対しても侮辱しています。当然、放送中から批判が巻き起こり、日本ボクシング連盟がTBSに抗議文を送るという事態に発展しました。そして、張本氏は、翌週15日の放送での謝罪を余儀なくされたのですが、これが二重にも三重にも「火に油」だったのです。

まず、本人ではなく、番組アシスタントのフリーアナウンサー、唐橋ユミさんが「先週のスポーツコーナーで、張本勲さんのコメントの中に、女性およびボクシング競技を蔑視したと受け取られかねない部分があり、日本ボクシング連盟より抗議文が寄せられました。不快に思われた関係者の皆様、そして視聴者の皆様、大変申し訳ございませんでした」と頭を下げて謝罪したのです。そして、リモート出演していた張本氏が「今回は言い方を間違えて反省しています。以後気を付けます」と述べて終わり。張本氏の謝罪はわずか5秒で、まるで唐橋ユミさんの謝罪会見のようでした。

これが2013年まで放送していた文化放送『ソコダイジナトコ』だったとしたら、吉田照美さんが大変なことをやらかしたのに、本人ではなくアシスタントの唐橋ユミさんがペコペコと謝罪し、最後に照美さんが登場して「以後気を付けま~す」と言ったような話です。百歩ゆずって、何らかの理由で本人が出演できなかったのならともかく、リモート出演しているのに、どうして番組アシスタントに謝罪させたのでしょうか?張本勲氏って何様なのでしょうか?

それに「今回は言い方を間違えて反省しています」って何ですか?意味が分かりません。「言い方を間違えた」と言うのなら、言い方を間違えなければ問題にならなかった、ということですよね?それなら、本当は何と言うつもりだったのか、それを明確にすべきです。そもそも、あれほどハッキリと女性やボクシングのことを侮辱しているのに、それを「言い間違い」と言い訳するなんて、あまりにも往生際が悪すぎます。どうして潔く謝罪できないのでしょうか?

麻生太郎財務相を始めとした自民党の閣僚たちが失言や暴言で謝罪に追い込まれると、必ず「誤解を与えたのなら申し訳ない」などと言いますが、こちらは1ミリも誤解などしていません。あなたたちの発言を100%、発言した通りに理解した上で、その内容に激怒しているのです。それなのに、この「誤解を与えたのなら申し訳ない」というあなたたちの常套句は、まるで「こちらの言おうとしたことを正確に理解しなかったお前らの責任だ」とでも言わんばかりの上から目線&ゴマカシです。

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