10月21日に任期満了を迎える衆議院。総選挙は任期満了前の投開票が原則ですが、任期満了直前に解散することで、解散後40日以内という規定を利用し最長11月28日まで選挙を遅らせられるという解釈があるようです。緊急事態宣言下であること、自民党総裁の任期が9月30日であることなど複雑な要素が加わり、過去に例のない任期満了後の投開票が濃厚になったと見るのは、メルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんです。石川さんはさらに、たった1日の選挙応援で都民ファーストを生き返らせた小池百合子東京都知事の動向を「台風の目」として注視しています。
衆院選は11月投開票へ? 小池氏の周辺で妙な動きが…
任期満了まで残り2か月と迫る中、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言延長を余儀なくされ、菅総理は自民党総裁選を経てから解散をするように追い込まれている。
9月12日までの宣言期間中に解散はできない。自民党総裁選は9月17日告示、同29日投開票の日程で、まず間違いない。
その後、新総裁で内閣改造をして臨時国会を開くとなると、10月の投票日設定は窮屈な日程となる。
ワクチン接種が進めば進むほど感染率、重症化率は下がるのでできるだけ先送りした方が良いと自民党も考えているので、衆議院選挙は11月の投開票となるだろう。
さて、総選挙後の政界はどうなるだろうか。政治は何が起こるかわからない。
4年前、東京都知事選挙を制し東京都議会選挙でも旋風を起こした小池百合子・東京都知事が「希望の党」を結成したとき、「政権交代か?」と思わせるほど、支持率が自民党に肉薄した。
「排除します」発言で政権交代の機運はしぼみ、小池都知事も失速した。
当時はTBSの朝の情報番組・朝チャンで、「揺れる都政シリーズ」が毎朝流れ、小池都知事の顔を見ない日はなかったが、その後はぱったり見なくなった。
しかし、東京オリンピックをめぐる森喜朗元総理とのバトルに加え、コロナ禍での露出増で、再び台風の目となる可能性も指摘されている。
7月の都議選で、体調不良で休養していたにもかかわらず、最終日のたった1日歩いただけで、都民ファーストを生き返らせたのは記憶に新しい。
都民ファーストの会が初の「国政勉強会」を8月11日に開催したが、誰かが仕掛けたはずだ。
東京都を中心に都民ファーストが新党を結成し、大阪維新の会のように国政で旋風を巻き起こす可能性も指摘されている。
そうなると自民党の過半数割れ、自公でもひょっとすると過半数割れとなり、維新や都民ファーストとの連立、または大連立もあり得る事態になるかもしれない。
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