犬や猫の健康管理は飼い主の義務ですが、言葉で伝えられない彼らの体調の変化は気づきにくいもの。病気になる前に、個体それぞれがかかりやすい病気を知って、予防法を実践することが大切です。今回のメルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』では、著者で獣医師の佐藤先生が、小型犬に多いという「気管虚脱」という病気について、その症状と3つの予防法を伝えています。
小型犬に多い「気管虚脱」について
犬が「ガーガー」息遣いが異常に荒い時ありませんか?これは「気管虚脱」の可能性があります。気管支は、鼻や口と肺をつなぐ、空気の通り道です。ホースのような形状になっており、チューブ状の気管の外側をC形の軟骨が覆うことで、丸い形を保っています。
気管虚脱は、何らかの原因で軟骨が歪んだために気管が潰れたような形になり、呼吸が苦しくなる病気です。はっきりとした原因はわかっていませんが「小型犬」に多いと言われている病気です。
予防法(1)「肥満にさせないこと」
一番は、肥満にさせないことです。身体が重いと心臓に負担がかかり、さらには気管支にも影響が出てきます。太らせすぎないということは予防の1つになります。
予防法(2)「興奮させないこと」
ドックランや、家の中でのチャイム等で、吠えすぎや興奮に注意するようにしてください。興奮は「息遣い」が荒くなります。気管支に負担がかかりますので注意して下さい。
予防法(3)「お散歩はハーネスにする」
気管に負担をかけないように「首輪」ではなく「ハーネスタイプ」のものを使用してください。
★まとめ
「待て」や「おすわり」などで落ち着くように、日頃のしつけが重要です。興奮させないようにすることは気管虚脱に限らず大切なことです。息苦しそうだったり、異常な呼吸音を発したりしていたら獣医師にご相談、診察を受けてください。
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