浅知恵の習近平。中国「台湾けん制でTPP申請」に日本の次期首相がとるべき態度

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9月16日と22日、相次いでTPPへの加盟を申請した中国と台湾。「一つの中国」を掲げる習近平政権は台湾の加盟申請に猛反発していますが、そもそも「中国包囲網」の色合いが濃いTPPに当の中国が参加を画策する裏には、どのような思惑があるのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国側は加入などできるはずがないとは判っていながら敢えて申請してきたことは間違いないとし、その目的を推測。さらにこの先日本が中共に飲み込まれていくのか否かは、今般の自民党総裁選により決定する次期首相が鍵となるとの見解を記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年9月23日特別号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

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【台湾】中国・台湾のTPP加入申請で風雲急を告げるアジア情勢、日本の次期総理が鍵となる

台湾TPP加入を申請 報道官が表明

9月22日の晩、台湾がTPPへの加入申請することを表明しました。台湾がTPP協定の保管国であるニュージーランドに対して申請書を提出したことにより、ニュージーランドは残りの加盟10カ国に伝達することになります。

9月16日には、中国がTPPに加入申請していました。台湾当局は否定していますが、このことを受けて、台湾側も加入申請を急いだものと見られています。

とはいえ、中国は経済も情報も統制しており、しかも国営企業に補助金を出し、国家のバックアップによって他国企業を買収したり、国際市場を支配したりしてきました。そうした不公正なやり方が、アメリカをはじめとする自由主義国の反発を生んできたわけですから、TPPに入る資格があるはずもありません。

一方の台湾は民主主義国で自由主義経済です。マスコミについては国民党の影響力がまだ強いものの、自由時報など反国民党のマスコミもありますから情報の自由度も高く、どちらがTPP加入にふさわしいかは言うまでもありません。

しかも、中国は経済をつかって他国への締め付けなどをさかんに行っています。政治的な理由でオーストラリアのワインや台湾のパイナップルなどを輸入禁止にしたことは記憶に新しいところです。

中国がTPPに入ったところで、自由で開かれた市場をつくるといった約束を守るはずがないのは明らかです。

オーストラリアなどは、中国の加入申請について、オーストラリアに対する制裁関税を解かない限り交渉には応じられないという立場をさっそく表明しました。

豪、中国TPP加入交渉に応じない立場示唆

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