いじめられない人になる会話の仕方!
たとえば、アサーティブを身に着けた人は、アグレッシブ・タイプに挑発されても動じません。
暴君上司 「お前、今月中に契約とれなかったらどうするつもりだよ」
冷静部下 「頑張っているので、そういういい方は心外ですし、困ります」
暴君上司 「どう責任を取るつもりかって聞いてんだよ、バカ野郎!」
冷静部下 「課長、職場で『バカ野郎』は、不適切かと思いますが」
暴君上司 「うるせーな、いちいち。ま、いいや、覚悟しとけよ…」
冷静部下 「は?あの、覚悟とはどのような?」
暴君上司 「ええい、もういい(イライラ)、席に戻れ……(トーンダウン)」
文字面だけでは、わかりづらいかもしれませんが、暴君上司のパワハラ攻勢が、アサーティブな部下の対応によって、トーンダウンしていくところを描写した会話例です。暴君上司は、部下を挑発してビビらせようとしますが、冷静沈着で動じない態度の部下に、最後はペーシング(同調)してしまいます。
暴君上司が怒りをぶつけると、本来部下は、萎縮して震えあがるのがふつうです。これが、暴君上司の予定調和の行動のはずでした。怒りをぶつけて相手が震えて縮み上がるのが、この場合、無意識に部下が取るペーシング(同調)です。
しかし、アサーティブ・タイプの部下は、冷静に落ち着き払って、暴君上司に対峙しています。意識的に冷静に対応しているといってもよいでしょう。このように、相手にペーシングしない適度なレベルのディスペーシング(反同調)が効果的なのです。
ただし、ディスペーシングといっても、冷静な部下は、けっして反抗的な態度でのディスペーシングではありません。適度なディスペーシングになっていることを見逃さないでください。反抗的なディスペーシングだと、この場面では、罵り合いの応酬になる可能性が高く、結果的には、そのディスペーシングが、相手と争う相互ペーシングになってしまうからです。
このような場面では、適度なディスペーシングで、相手の人格攻撃をすることなく、アサーティブに不適切発言だけ指摘することが、模範的対応になるわけです感情的にならず、理性的に対応して上司をこちら側にペーシングさせるのです。
いかがでしたでしょうか。対応のコツを飲み込んでいただけましたでしょうか。どんな場面でも、冷静沈着にアサーティブな対応をすることの大切が、おわかりいただけたのではないでしょうか。
(※本記事は新創刊の有料メルマガ『神岡真司の人生逆転の心理術』2021年9月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。9月中のご登録で9月分の全号が無料で届きます)
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