なぜモチベーションを自分で上げられない人間は「使えない」のか

Young,Asian,Businessman,Holding,Trophy,Awards,After,Successful,With,His
 

マネジメントの父と呼ばれ、多くの経営陣たちの精神的な支えとなっているドラッカーの言葉は、仕事だけでなく人生にも多くの示唆を与えてくれています。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、雑誌『致知』での連載の中から、ドラッカーが語る「モチベーション」についての記事を紹介しています。

仕事と人生に生かすドラッカーの教え

「自己実現の動機を外側から与えることはできない。動機は内側から来なければならない」

──これは「マネジメントの父」と仰がれるピーター・F・ドラッカーの言葉です。

ドラッカーの言葉は私たちの仕事や人生に実に多くの示唆を与えてくれています。

『致知』の連載「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」では、ドラッカー学会理事の佐藤等氏が毎回、その教えを分かりやすく解説されています。

───────────────────

「モチベーションを与える」という言葉を耳にすることがあります。しかしモチベーションは外から与えることはできません。「モチベーションを上げる」という言葉もあります。誰のモチベーションが問題になっているのでしょうか。自分、それとも部下や他人でしょうか。どうしてモチベーションが上がることを期待しているのでしょうか。やる気を出させて業績に貢献してもらうためでしょうか。

エグゼクティブの成果をあげる能力によってのみ、現代社会は2つのニーズ、すなわち個人からの貢献を得るという組織のニーズと、自らの目的の達成のための道具として組織を使うという個人のニーズを調和させることができる。(『経営者の条件』)

本来、仕事で動機づけが必要なのは、自己実現や自己成長という「自らの目的」のためです。それゆえ動機づけは内側から来なければならないのです。ちなみにドラッカーがいう自己実現とは、地位や名誉や金銭的なものを手にすることではなく、自分の能力を最大限に伸ばして世の中の役に立っている状態です。個人が仕事をとおして能力を習得し、自己成長することで、仕事の成果をあげ、その結果が組織の業績に反映されることで両者のニーズが調和的に一致します。

次に示す成果をあげる能力は、そのために身につけておかなければならない習慣的能力です。

1.時間を管理する
2.貢献に焦点を合わせる
3.自他の強みを生かす
4.最も重要なことに集中する
5.成果のあがる意思決定をする

特に2.「どのような貢献ができるか」を自問することは、自己開発のスタートラインに立つことです。そして3.自分の強みを磨きながら人生を歩んでいくのです。

自らの貢献を問うことは、可能性を追求することである。(『経営者の条件』)

愚痴や不平を言う前に、モチベーションの起点は自分であることを自覚しましょう。人生は、そこからしか開けていかないのですから。

※ 「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」が好評連載中です。続きは『致知』2021年11月号にてお読みください。

image by: Shutterstock.com

致知出版社この著者の記事一覧

京セラ・稲盛和夫氏、サッカー日本代表・岡田武史氏など、人間力を高める月刊誌『致知(ちち)』に登場した各界一流人の名言や仕事術など、あなたの「人間力アップ」に役立つ情報を配信中。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 致知出版社の「人間力メルマガ」 』

【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

print
いま読まれてます

  • なぜモチベーションを自分で上げられない人間は「使えない」のか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け