「親ガチャ」大アタリの安倍麻生が、日本という「国ガチャ」をハズレにする

 

今回の「親ガチャ」では、貧乏な親のもとに生まれて公立の義務教育しか受けさせてもえない子どもは「ハズレ」、裕福な親のもとに生まれて小学校から「お受験」をして大学までエスカレーター式の私立校へ進める子どもや、受験勉強などしなくても親の力でそこそこの大学へ進学できる子どもは「当たり」と言っている。この方式で言えば、麻生太郎や安倍晋三、河野太郎や小泉進次郎などの世襲議員たちも「親ガチャ」で「当たり」を引いたラッキーボーイということになる。

その一方で、ステレオタイプ的には、金持ちの親のもとに生まれて甘やかされて育てられた子どもはロクでもないバカ大人になり、貧乏な母子家庭で育てられた子どもは立派な人物になる…というのが童話やアニメの定番だ。だけど、こんなのは大衆向けストーリーの「お約束」であって、現実は違う。現実社会では、金持ちの親に甘やかされて育てられても立派な人物になった例もあれば、貧乏な母子家庭に生まれてもロクでもないバカ大人になった例もある。

たとえば、北関東の地方都市に生まれ、工業高校卒業後から必死に働き、家業の工務店を一代で大きくし、40代で駅前に5階建ての自社ビルを完成させ、内装が革張りのパールホワイトのセルシオに乗っている叩き上げの社長がいたとする。この社長は、ひとり息子を目の中に入れても痛くないほど可愛がり、幼い頃から欲しがるオモチャは何でも買い与え、甘やかし放題に甘やかして育てた。そして、高卒後18歳で自分の会社に就職させ、20歳で副社長にし、28歳で社長にし、自分は会長となった。さて、この会社はどうなったか?

…という「もしも話」をすると、多くの人は「このバカボンが会社を傾かせた」とか「会社を潰した」とか思うだろう。つーか、この息子がどんな人物なのか一言も説明していないのに、そもそもが「バカボン設定」にされてるし(笑)ま、これこそが「ステレオタイプ」ってわけだけど、この「もしも話」は、実は実話だ…なんて親父ギャグも織り込みつつ、この息子は、あたしと同い年の友人だ。

高卒で父親の会社に入社して1年間働いた時点で「このまま上から降りて来る下請けをしているだけじゃ先細りになる」と気づき、次の1年は働きながら必死に受験勉強をして、翌年、大学の建築学部に合格した。そして、本人は一時会社を辞めて大学へ行くつもりだったけど、甘い父親は学費をポンと出してくれただけでなく、勤務時間に融通が利く「副社長」のイスを与えてくれた。

息子は大学で4年間みっちり勉強し、難しい資格を取得し、卒業後1年で独自の海外ルートを作り、その後、数年で東南アジアへの事業展開を成功させた。そして、わずか4年で年商を3倍以上にし、28歳の若さで社長に就任し、その後も会社は発展を続けた。金持ちの家に生まれて甘やかされて育てられても、こういう人もいるのだ。とは言え、親が金持ちで大学の学費をポンと出してくれたから成功したという事実は事実だけど、こういう努力家なら、たとえ会社が傾いていて学費を出してもらえない状況だったとしても、奨学金制度を利用して自分の力で未来を切り拓いていたと思う。

そして、あたしは友人だから断言できるけど、この人なら、まったく別の稼業の親のもとに生まれたとしても、その稼業の状況が良くても悪くても、発想と努力によって成功したと思う。また、パートでギリギリの生活をしている母子家庭に生まれたとしても、何らかの道で成功してお母さんを幸せにしていたと思う。だから、あたしは「どんな親のもとに生まれたか」なんて関係ないと思う。裕福な家庭に生まれたか貧しい家庭に生まれたかで、多少の違いはあるとしても、その子どもが最終的にどんな人生を歩むことになるかは、本人次第の部分が大半だろう。

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