これはもう、ホンットに、ウンザリする御主張で、
「……おいおい、こっちは日本経済の再生に向けて竹中の議論潰さなきゃいかんっていうのに、コイツ、俺と竹中をひとまとめにして敵に回してそんな幼稚な馬鹿な議論ふっかけてきやがって……そうなったら俺と竹中が共闘しながら、このウンザリしたガキ論理を潰さなきゃいかんじゃ無いか……」
と思わざるを得ないものでした。
この小川氏が言っている議論は、斎藤幸平なる「学者」が口にしている「人新世の資本論」という議論をベースにしたものです。
で、この馬鹿みたいな議論の中にも、全ての似非理論がそうであるように、間違っていない事が幾分含まれてはいます。環境は大事だね、っていうのが、そのポイントです。しかし、トータルとしての議論が上記の様に「日本は環境制約を考えよ!成長しちゃイカンのだ!!」というものになっている以上、「ガキの戯れ言」と言わざるを得ないものなわけです。
何と言ってもこの議論を口にしてるのは、そのへんの中2のガキなのではなく、筆頭野党の政調会長なのですから、このままでは、この斎藤幸平なる人物の似非論理によって、日本国民は皆地獄の底に叩き落とされる事になってしまいます。
当方は勿論、世界人類が(自然のみならず人間の生理的精神的条件も含めた)あらゆる環境制約を考慮して、適切な成長・発展を目指すということに合意が取れるのなら、大変結構な話です。
が、そんな合意は全く存在していません。
それはちょうど、世界人類が戦争を完全に放棄することに完全に合意するのなら国軍など誰も持たずとも良い訳ですが、そうでは無い以上、そういう議論は単なるガキ理論としてさておいて、現実的な安全保障論を考えなければならない、という話と同じなのです。
つまり、この「人新世」論は、いわゆる「憲法九条堅持」論者と同様、典型的な左翼論なのです(というかこの斎藤幸平氏は、現代のマルクス主義者として有名な方ですから、発想そのものが左翼そのものなワケです)。
まったく困ったものですが、これをTVで声高に主張されておられるわけですから、しょうがないということで当方からはこの小川氏に対して次の様に発言しました。
「あのですねぇ、兎に角GDPがでかくなれば、それでいいなんて誰も言ってないですよ(フリップトークで既にその点は言明しています)。ただ、GDPの成長の必要性を過小評価してはいけないぞって言ってるんです。小川さんは、過小評価しておられますよ。」
「GDPが伸びなければ、激しい貧困が広がるんです。で、今、若者は貧困に一番苦しんでいるんですよ。若い人が希望が持てるようになるためにも、少なくともGDPが拡大しなければならないじゃないですか」
「しかも、GDPが小さければ、この国際競争の中で、日本の資産がどんどん外国に買い叩かれていくんです。実際、中国による日本の買収が酷い状況になっているじゃないですか」
「さらに言うと、GDPが成長しなければ、若い人達が活躍する機会がなくなり、年配の既得権益者が幅をきかせるようになる。だから、若者の未来のためにも、GDPの成長は必要なんですよ」
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