心理学者が危惧。「悪玉はプーチン」というレッテル貼りによる思考停止

 

また、「ピーヒャラドンドンドン」と笛や太鼓を鳴らしながら、錦の御旗を先頭に江戸を目指して進軍した明治維新の元勲たち(というよりは司馬遼太郎の描く英雄たち)にいたっては、精神異常者の「あぶない集団」そのものということになります。

実際、その後の会津戦争などでの蛮行を見れば、やはり彼らは狂人集団であったという感情論も成り立つかもしれません。しかし、いくら当時、「官軍」の皆さんに「貴方は気が狂っている」と指摘したところで戦争も殺戮も終わらなかったでしょう。こうした「レッテル貼り」はただの「気休め」に過ぎません。

【プーチン暗殺?】

いずれにしましても、この半月ほどで、プーチン大統領は世界(と言っても主に欧米や日本ですが)でナンバーワンの「悪役」へと登り詰めました。ロシア軍も残忍で冷酷な「悪の軍団」にされてしまいました。

欧米の主流メディアは、ウクライナの民間人に犠牲が出ていることや、民間の住宅が破壊されている現実を詳しく報道し、泣きながら身を寄せ合う母子や、病院で息を引き取った子供などの悲惨な映像を連日流し続けています。そして、こうした悲劇の責任は全てプーチンとロシア軍にあると責め立て、あまりにも感情的で一方的なプロパガンダ報道を展開しています。

その一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領をまるで「英雄」であるかのように祭り上げ、悪名高い「アゾフ連隊(ネオナチの極右過激集団が構成)」を含むウクライナ軍の「善戦」ぶりをフェイクニュースまで交えて大絶賛しています。

フェイクニュースの例を紹介するなら、スネーク島のウクライナ守備隊がロシア軍に徹底抗戦して全員玉砕したというニュースが、ウクライナ軍の士気の高さを示す英雄的な「美談」として、世界中に配信されました。

しかしその後、実際には彼らは降伏して全員無事であり、武装解除の後、バスでウクライナ側に送還されたというニュースをロシア側が動画付きで報道したのです。もちろん、こうした映像やニュースは欧米や日本では一切報道されず、ネットからも削除されてしまいます。

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