マイナーな国家が滅亡した理由とは?世界から消えた48カ国の謎を追う

 

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

<国家は『マーヴル・スーパーヒーローズ』のキャラクターたちのように、一度死んだあとに復活してもおかしくない>

<テオドールが彼らに協力したのは、健気な弱者を助けるという英雄的な行為に惹かれたこともあったが、最大の理由は、サンゴの密輸をするチャンスに魅力を感じたからだった(コルシカ王国)>

<滅亡国家の教訓1 「イギリスが助けてくれる」は実現しない
滅亡国家の教訓2 他国が「手を出さない土地」は怪しい
滅亡国家の教訓3 「口約束」と「うまい話」は疑うべし
滅亡国家の教訓4 現実の「真反対」を宣伝してはいけない>

<クリーク族はもうこの自称・指導者を信じられなくなっていた。彼らはひそかにスペイン人と契約を結んだ。それは、ボウルズをスペイン人に引き渡す代わりに、自分たちの債務を免除してもらうというものだった。こうしてボウルズは、ハバナでふたたび囚人になった。(中略)他方、リーダーを欠いたクリーク族に国の運営は不可能だった。アメリカはまたたく間にマスコギー国の領土を飲み込んだ。ボウルズが建設した首都は、のちに大統領になるアンドリュー・ジャクソンによって徹底的に破壊され、クリーク族は虐殺された。ジャクソンは、その労苦によって20ドル紙幣の顔になった>

<人間というのは、たとえ絶海の孤島にいたとしても、どうでもいいことで同胞の半分を敵にまわして争うものなのだ>

<国を作った男たちの人生を眺めると、奇妙な共通点があることに気づく。父親を亡くしている、母親に溺愛されている、浮気者、かつて軍人か文筆家だった、金遣いが荒い、夢想家の傾向がある……>

<教皇の管轄外にあり、タバコを栽培するのに最適な気候だったコスパイアは、自分たちがほぼ独占的にタバコ栽培を行えることに気づいた。これが250年にわたる好景気の始まりだった>

<中立は決して「安全」ではない>

<トゥヴァがのちにソ連に飲み込まれると、表向きの理由は、この併合はトゥヴァの国民が栄光あるソビエト連邦に自ら加わることを望んだからだとされた。間違っても、トゥヴァの山脈に堆積されている大量のウランに、スターリンが1944年になって急に興味を持つようになったからではない>

・「暇」すぎて滅亡 エルバ公国
・「モンゴル」なめすぎて滅亡 ホラズム
・「カルト」で滅亡 太平天国
・「殺人鬼」上陸で滅亡 ラパ・ヌイ
・「警官」たった一人 中立モレネ
・「中立」で滅亡 ヴェネツィア

48カ国の大半は、どうしようもない理由で立ち上がり、どうしようもない理由で滅びた国家の話ですが、なかにはクリミアや台湾など、今もくすぶっている地域の問題が含まれています。

歴史の闇に葬り去られた国家の興亡史を知ることで、国家というものの本質や、世界情勢を読み解くヒントが見えてきます。

ぜひ読んでみてください。

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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