ウィル・スミスは逮捕寸前?ビンタ事件で浮き彫りになった日米間の相違とは

 

事実、翌日のニュースで大衆の多くはウィル・スミスのとった行動を擁護し、中には絶賛する人もいました…。日本では。

日本では多くの有名無名に関わらずユーチューバーたちが、早速、今回の件に関する自身の見解を動画でアップしていました。翌日の段階で、その時にアップされていたすべての動画に目を通した、と思います。

著名な見識者から、無名の映画オタクまで、芸能界のご意見番から、テレビで最近見かけなくなったタレントさんまでが、カメラに向かった自身の考えを述べていました。

その多くが、いや、この時点では、そのすべてが、「ウィル・スミス擁護派」でした。本筋で、意見は一致していました。その意見は、次の通りです。

“暴力は確かによくないけれど、それでも、自分の愛する家族を侮辱されたのだから、ウィルの行動も仕方がない。なによりクリス・ロックのジョークは笑えない。人を傷つける、ましてや病気をネタにした冗談で笑いをとるなんて、あまりに品がないし、言葉の暴力ではないか。

行動は極端だったにせよ、ウィルのとった行動はある意味、人間らしいし、家族愛に満ちているじゃないか”と。そんな感じ。

中には「よくやった!ウィル・スミス!スカッとしたよ!」とコーフン気味に話す、大御所の役者さんもいました。「それでこそ、ヒーローを演じる、本物のヒーローだ!」と。

では、本国アメリカではどうなのか。アメリカ人の反応は、この日本の反応と真逆です。

ウィル、めちゃくちゃ叩かれています(とうとうアカデミー会員を辞退するまで発展しました)。

いや、「心情的には理解できる」「家族を侮辱されたんだから許せないのは当然だ」。ここまでの感情は、実はアメリカも同じです。日本人と同じようにここまでは理解し、ウィルに対しても同情している人も多数派ではないけれど、いるには、いる。

問題なのは、その解決法、の方です。「どうあれ、どんな理由であれ、暴力は絶対にダメ」。アメリカはそこが最初に来ます。

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