激化する自民と維新の大喧嘩。右派論客の橋下批判に茂木幹事長が便乗

 

岸田政権が長期にわたれば、そのぶん林外相がポスト岸田として有力になってくる。言うまでもなく、林氏は地元・山口における安倍氏のライバルだ。「一票の格差」を是正するため、次回の衆院選から、山口県は現在4つある選挙区が3つに減る見通しでもあり、安倍氏とすれば、地盤の重なる林氏が実力を蓄えるのは、なにより気がかりだろう。それゆえにこそ、様々な会合で、岸田首相の政策に口をはさむ発言を繰り返し、自らの存在感を高めるのに必死なのだ。

5月17日に開かれた安倍氏の派閥「清和会」の政治資金パーティーには約2,800人もの参加者が集まり、岸田首相や茂木幹事長もかけつけた。

「自民党最大の政策集団として、自民党の柱石たらんとの自負と誇りのもと、岸田政権をしっかりと支える決意だ」と安倍氏はあいさつし、岸田首相は「自民党の屋台骨であると確信している」と持ち上げたという。

「自民党の柱石として岸田政権を支える」。見方によっては、言うことを聞かないとタダではおかぬという恫喝だ。岸田首相もおべっかを使うほかなかったのだろう。

狐と狸の化かし合いのような一幕。そこに、いびつな日本の権力構造が凝縮されているとはいえないだろうか。

国家権力と偏向メディアの歪みに挑む社会派、新 恭さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ

 

image by: 大阪維新の会 - Home | Facebook

新恭(あらたきょう)この著者の記事一覧

記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 国家権力&メディア一刀両断 』

【著者】 新恭(あらたきょう) 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 木曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 激化する自民と維新の大喧嘩。右派論客の橋下批判に茂木幹事長が便乗
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け