NATO加盟で注目のフィンランドはなぜ5年連続で幸福度ナンバーワンの国なのか

Multicolored facades of buildings in Helsinki, the capital of Finland, the traditional Scandinavian architecture, Ullanlinna, HuvilakatuMulticolored facades of buildings in Helsinki, the capital of Finland, the traditional Scandinavian architecture, Ullanlinna, Huvilakatu
 

北大西洋条約機構(NATO)への加盟申請に向けて動き出したフィンランド。先日、マリン首相が来日し、岸田文雄首相と会談したことでも話題になりました。そんなフィンランドといえば、幸福度ナンバーワンを5年連続で取り続ける国。でも、私たちはあまりフィンランドがどんな国なのか知りませんよね。そこで今回は、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の中で、フィンランドが幸福度ナンバーワンの理由とそれを日本で実現させるためのヒントを見つけています。

5年連続幸福度No.1⇒『フィンランドはなぜ「世界一幸せな国」になったのか』

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フィンランドはなぜ「世界一幸せな国」になったのか
岩竹美加子・著 幻冬舎

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『フィンランドの教育はなぜ世界一なのか』の著者、岩竹美加子さんが、ウェルビーイングを尊重するフィンランドの社会システムを紹介した一冊。
※ 参考:『フィンランドの教育はなぜ世界一なのか

著者は、アメリカの大学院でフィンランド出身の夫と知り合い、1991年より30年以上にわたりフィンランドで暮らしているヘルシンキ大学の教授。

統計や制度的観点から、日本とフィンランドの社会システムの違いに切り込み、時に厳しく日本の政治や制度を批判しています。

単に金銭面で手厚い、というだけでなく、ベースに「ウェルビーイング」や「人間尊重」の視点があるフィンランドから、日本は多くを学べると感じました。

持ち家購入のサポート、労働時間の短縮、行政手続きの簡素化、別姓、同姓、複合姓、創姓から選べる制度、ICT教育、出産・育児のサポート、ジェンダー平等への取り組み…。

日本との比較を読んでいて、「日本は本当に先進国なのだろうか」と疑問を持ち始めました。

読んでいて気づいたのは、住居などの生活の基本がしっかりすることで、社会の安心感が高まるということ、また日本国憲法が定める「国民の三大義務」は、見直す必要があるのではないかということ(ウェルビーイングにつながっていないという点と、手段が目的化しているという点で。ちなみにフィンランドは納税と国防義務)。

なぜ日本で過労の問題が起こるのか、なぜ勉強嫌いといじめが発生するのか、「そりゃそうだろ」という気になりました。

ジェンダー平等に関しては、もう散々な言われようですが、まあ、これが現実ですよね。

SDGsの目標達成のためにも、この痛い指摘は、ぜひ読んでおきたいところです。

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