先進国では最下位。女性候補初の30%超も改善されない日本のジェンダーギャップ

 

□ ■ 付録:「渋沢栄一の『論語と算盤』を今、考える」■ □
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「論語と算盤」偉人とその母

果たしてしからば女子に対する旧来の侮蔑的観念を除却し、
女子も男子同様国民としての才能智徳を与え、
共に相助けて事を為さしめたならば、
従来五千万の国民中二千五百万人しか用をなさかった者が、
さらに二千五百万人を活用せしめる事となるではないか。

当時、女子教育について栄一が語った内容であったと思いますが、現在の文脈では、「同様国民として才能智徳に加え、機会も与えるべき」ということになるでしょう。

男女の結果が平等である必要ないと思いますが、機会は平等であるべきです。クオータ制が、機会平等へつながるかについては色々考えがあると思います。だからこそ、テーブルに乗せて議論すべき内容でありましょう。

「渋沢栄一訓言集」女子と家庭

社会の組織上、女子はその一半の責を負って
立つものだから、男子同様重んずべきものである。
男子には男子の特性がある。
女子には女子の特性がある。
しこうしてこれらの性格を完全に
発揮せしむるには、教育の力に持たねばならない。

ダイバーシティとは、女性が男性と同じように働くという画一化ではありません。同じ仕事に就いても、それぞれの特性が活かせる「と」の力を発揮するのがダイバーシティです。

また、栄一が示すように「教育の力」は重要ですが、先日にナビゲーターとして務めたUTokyo Future TVでは、東大の教員・研究員・学生の女性比率を30%に掲げているものの、達成できていない現状が浮かび上がってきました。

特に理科系女子を増やすことが課題のようです。背景に、まだ、社会的な、家庭的な「女性らしさ」という先入観が未だにあるようで改善が必要です。

謹白

image by : 岸田文雄Twitter

渋澤 健(しぶさわ・けん)

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